温室でえっち

リクエスト / イラスト(pixiv)

「薬草を沢山摘まないといけないの。手伝ってもらえないかしら」
 執務室に置かれたソファに腰を掛けるラナは、控えめなトーンでそう言った。ラナからの頼み事が珍しい訳ではないが、了承する前から申し訳なさそうにしているのは珍しい。
「もちろん。ラナの頼み事ならなんだってするよ」
「本当に?助かるわ」
 カモミールティーが注がれたティーカップを両手で包み込んで、ラナは安堵の表情を浮かべた。不安そうにしている顔よりも、こうしてにっこりと微笑んでいる方がらしい・・・し、こちらも嬉しくなる。
 
「そう思っていたのは本当なんだ……」
 朝早い時間に療養庭園で待ち合わせし、かれこれ二時間程、庭園内の林の中でずっと薬草を摘んでいる。医療用の使い捨て手袋をはめているが、指先は破れ、緑色の汁が肌に触れている。ミルラがよく薬草の匂いがどうとか言っていたが、今ならその気持ちがわかる。
「本当に助かってるのよ、ありがとう」
 申し訳なさそうに、そして少しでもドクターのやる気を削ぐまいと、にこやかに礼を言うラナは、素手で手際良く薬草を摘み、密閉袋に詰め込んでいく。
 薬草でパンパンになった密閉袋は、台車に乗せた段ボールの中に入れられる。今は二箱目に詰め込んでいる最中だ。畳まれた段ボールがあと二箱分あるので、気が滅入る。
「ラナが少しでも助かるなら良いんだ。ただもう足が痛い、腰が痛い、首が痛い……」
 足元の薬草を摘むために長時間しゃがみ、別の場所では中腰のまま作業をし、その間ずっと下を向いている。パソコンの前で長時間座っているよりも辛い。
「頑張って、あとちょっとだから。一応、ご褒美も用意してるのよ」
「ご褒美?ケーキか何か?」
「ケーキが食べたいなら用意するけど……」
 ラナは周囲を見渡しながら近づいてきて、ドクターの手を取ると、そっと自分の胸へ押し当ててきた。
 今日はいつもの白いワンピースではなく、白いジャケットと黒いホットパンツという、綺麗めな出立ちだった。厚めの黒いストッキングに、黒のストラップシューズ。モノトーンにまとめられていて、鮮やかな水色のリボンがアクセントになっている。普段はワンピースで隠れている脚は程よい肉付きで、曲げるとストッキングが伸び、肌の色が透けて見えるのは目の毒だった。
 そんな綺麗なジャケットに、薬草の匂いや汚れがついた無骨な手が置かれ、胸元が少し汚れてしまった。ラナは頬を赤くしながら、汚れを気にせず更に手を押し付けてくる。ふよん、とした女性が持つ柔らかな感触。ジャケットの硬さと、それとは違う硬いものが、膨らみのてっぺんにある。
「……ブラ、してないの?」
 こくん、と俯いた状態で小さく頷く。ジャケットからは分からないが、確かによく見れば、下着をつけていない時よりも胸の張りは少ない。
「今日は、ポデンコも休日だから、温室は、誰も……」
「わかった。仕事を終わらせよう」
「やぁっ……。もう、続きは後で……あ♡」
 ラナの胸を揉みながら、この辛い作業を早く終わらせると心に決めた。人は厳しくするだけでは成長しないし、作業効率も落ちるものだ。褒美があってこそなのだ。
 その後の作業は自分でも驚く程効率が良くなった。ラナの顔が少し呆れ気味に見えたが、気のせいだろう。

 ◆ ◆ ◆

 温室の中は一定の温度と湿度で保たれており、人の身には若干暑さを感じるが、植物にとっては最高の環境らしい。プランターで青々と茂るハーブ類に、太陽に向かってその身を広げる可憐な花たち。風や雨の影響を直接受けないので、色んな果実の栽培も行われている。
 いくつかある温室の中で、庭園の入り口から一番遠いここは、ラナが調香でよく使うハーブ類が栽培されている場所だった。ラックが並び、その全てにプランターが置かれている。色んなハーブの匂いが充満していて、初めてここに入った時は頭がくらくらしたものだが、人の適応能力は高い。

 温室の管理人は休暇でおらず、その代わりを務める筈のラナは、温室の中でドクターの前に跪いている。立っているドクターのスラックスに手をかけ、ボタンとファスナーを外し、足首まで下ろす。下着も下ろして中にある逸物を窮屈な服から解放すると、唇を舌で濡らし、皮に覆われている柔らかい男を口の中へ含んだ。舌先で窄んでいる皮の先端を掻き分け、鈴口を見つけると、そこを何度もなぞる。
「あ……ラナ……」

 根に血液が集まり始めると、舌を器用に動かしながら皮を剥いていき、亀頭を露出させる。一度口を離し、ドクターの顔を見てにこりと微笑むと、男根の先端と柔らかい唇が触れた。ドクターの顔を見ながらちゅうちゅうと先端を吸うラナの顔は、療養庭園の管理人ではなく、男を求めるメスそのものだ。
 肉棒は上を向うとしたが、ラナの唇には抗えなかった。ラナはドクターを下から見つめながら、熱り勃った肉棒を熱い口の中へ沈めていく。
「んう……んふ……」
 ゆっくりと鼻で息をしながら、肉棒を味わっている。首が激しく動くわけではなかったが、その口の中では舌が男根を責め立てている。
 舌先で竿の裏を力強く舐め上げたと思えば、舌の腹を使って裏筋を何度も擦り上げられるし、亀頭の先端を舐め回された。
 男をねっとりと味わうその表情は惚けていて、欲情をそそられる。
「ああ……上手いね。気持ち良いよ」
「んふぅ……」
 頭を撫でてやると、ラナは嬉しそうに目を細めた。
 男根を根元まで咥えこむと、今度は首を動かして唇で竿を扱き始める。唇の締め付けは強すぎず、舌が竿を包み込み、何度も肉棒を往復する内に、唾液が唇から漏れ始めた。それを口の中に回収するように、吸い上げながら竿を扱き続ける。じゅぼっ、ぢゅる、じゅるっ、と激しい音を立てながら、硬くなった肉棒を口で慰め続ける。 「んふ♡ふう、んんう♡んっ、んっ、んっ」
 自身の唾液で口元を汚し、恍惚とした表情で口の中を欲棒でいっぱいにするラナは、ドクターが熱いため息をつく度に、奉仕を激しくしていく。吸引力は徐々に強くなっていき、管の奥にあるものを吸い出そうとしているようだった。  首の動きが止まる。少し休めるかと思ったが、男根が口腔から解放される事はなく、ラナは腕をドクターの腰に回し、がっちりとホールドしてきた。肉棒は喉の奥深くまで飲み込まれ、今度は何度も喉を締め付けられた。ごく、ごく、ごく、と喉が鳴る。飲み物を飲んでいるような動きは、先程のバキュームに比べたら快感は少ないが、男根はその静かな責めで十分に興奮出来ている。 「そんなに飲みたいの?」
「うう♡ぅんう♡」
 陰毛に鼻を埋め、熱い鼻息を押し当てながら甘く喘ぐ。舌先で何度も付け根を撫で、とめどなく唾液を溢れさせている。
「じゃあ射精してあげるから、ちゃんと扱くんだよ」
 期待に満ちたラナの瞳を見つめながら、両手でラナの頭をしっかりと押さえる。そのまま腰を動かして、口を使って肉棒を扱く。
「ふぅっ♡ふっ、うっ♡うう゛♡」
 頭を固定され、自分の意思とは関係なく肉棒が口から出し入れされているのに、ラナの顔は嬉しそうに歪んでいる。舌を硬くさせ、変に動かさず、こちらにしたいようにしてくれ、と言っているようだった。
「気持ち良いよ、ラナの口まんこ。ラナも気持ち良い?」
「ふう゛♡う゛ぅ♡」
 ラナは「うん」と男根を咥えたまま返事をした。口が性感帯になる事はないだろうが、好き勝手に扱われているという状況で興奮しているのだろう。鼻息が荒くなり、頬は蒸気して瞳は潤んでいる。
 肉棒には大量の唾液が絡み、どんなにピストンを繰り返しても乾く事はない。ラナの舌を、喉を使ってやりたいようにやっていると、オナホールを使って自慰をしている気分になる。
「ふううっ♡ううっ、んうっ、うう♡」
「ああ、イくよ。全部飲むんだよッ」
「うう゛♡」
 腰の動きを早め、感覚を集中させる。ラナからは苦しそうな声が上がっているが、構う事なく射精をする事だけを考える。
 この優しいヴァルポは、どんなに酷い扱いをされても行為を受け止め、赦してくれる。
射精るっ……」
 ピストンを止め、ラナの口を恥骨に押し当てながら、男根から白い熱を吐き出す。ラナは嗚咽しながらも、射精に合わせて懸命に喉を鳴らしている。
「う゛、う゛う゛……」
 ごくっ、と大きく喉が鳴ると、ゆっくりと口の中から男根が引き抜かれていく。ストローで飲み物を飲むかのように肉棒を吸い上げ、尿道に残っている子種を全て口内に含むと、こくり、と全てを胃の中に流し込んだ。
「ふ、あぁ……いっぱい、射精たわね」
 熱っぽい視線を向けながら、ゆっくりと立ち上がる。ただ立ち上がっただけなのに、その仕草がいやに妖艶で、官能的に思えた。

 テーブルに置かれたお茶で喉を潤したあと、口づけをした。精飲の後だからかラナは少し戸惑い気味だったが、無理矢理唇を押し付けると、遠慮がちに舌を絡めてきた。飲んだお茶がフラワーティーだったからか、生臭さなどは感じず、花の香りが漂っていた。
 舌を絡めながら、ラナのジャケットのボタンをひとつずつ外していく。ジャケットの下に着ている白いシャツは規律を感じさせたし、仕事を効率よくこなしていくラナにぴったりの服だったが、突き出た先端はほんのりと色づいていて、目の前の男を誘惑しようとしている。シャツの上から突起を擦ると、ラナは身をびくっと震わせた。カサカサと指と布が擦れる音がしたが、ラナの声でかき消されていく。
「あっ、あっ!や、服の上からはっ、んん!」
「知ってるよ、気持ち良いんでしょ。ほら、キスしよ」
 身を屈めるラナの顎を持ち、深く口づけをする。舌を奥まで入れながら乳首を布越しに何度も擦ると、塞がれたラナの口からくぐもった甘い声が絶えず漏れる。
「んぐう♡うう、ううう!んんうう♡」
 リボンとブローチで隠れている第一ボタンを無視し、第二ボタンから順に外していく。シャツに包まれていた、きめの細かい肌はじっとりと汗ばんでおり、二つの山がラナの呼吸に合わせて上下している。布越しに刺激を受けた乳頭はピンと勃ち、乳輪もぷっくりと膨れていた。
 口づけを止め、舌先を乳輪に這わせる。円を描くように舐めると、ラナは躰を反ってもっと舐めるよう催促してきた。舌の腹で勃起した乳頭を舐め上げると、気持ち良さそうに声をあげる。片方の乳首を指で摘んで転がすと、その反応はより大きくなった。
「あッ、ん、はぁッ!気持ち良い、ドクターくん、はぁぁ♡」
 温室のガラスの壁に背を預け、敏感な乳首を舐められ、こねられ、何度も気持ち良いと喘ぐ。指で摘んでいた方の乳首を口に含んで、唾液を絡めた舌で乳頭を強く弾く。ビクっと細い躰が震えたので、舌で何度も弾きながら、唾液に濡れた乳首を指で撫でまわす。
「ふあッ、んん!それ、きもちい♡乳首、気持ち良いっ♡」
 ガラスとドクターに挟まれた躰がくねくねと動く。興奮によって、肌がより汗ばんでいく。温室の暖かさも手伝って、玉の汗が首から胸の谷間へと流れていく。
 乳首を吸い、ぽんっ、と音を立てて口を離すと、唾液に濡れた二つの乳首は先程よりも膨れ上がり、大きく成長していた。
 ドクターは口を拭いながらラナの足元へしゃがみ、ラナのホットパンツのボタンに手をかけた。厚めのストッキングの向こうに、白いショーツが見える。鼻を押し当て思い切り匂いを嗅ぐと、汗の匂いと一緒に蒸れた女の匂いが鼻の中を満たしていく。
「だめ……恥ずかしい……」
 そう言いながらも、足は閉じられるどころか逆に広がっていき、腰を突き出しくる。ストッキングとショーツ越しに割れ目を強く舐めると、ラナから熱い吐息が漏れた。唾液を舌に乗せ、蒸れた布をべっとりと汚していくと、やがて割れ目の奥から甘い蜜が垂れてきた。もっと舐めたかったので、割れ目に口を当てがい吸い上げてみたが、思うように蜜は出てこない。
「あああ、やだ、吸っちゃ、だめ……」
 もどかしいのか、ラナの腰が小刻みに動く。直接舐めて欲しいのだろう。
 そう思ったら、手が勝手に動いていた。目の前のストッキングを両手で掴み、力任せに外側へ引っ張る。ストッキングは厚手ではあったが、食い込んだ指と引っ張る力に耐えられる事なく、あっさりと破けていった。ビリビリと激しい音を立てて開かれたその先には、唾液と愛液に濡れた純白のショーツがラナの秘部を守っている。ショーツを横にずらして、ラナの女の部分を曝け出す。破いたストッキングの繊維、ずらしただけのショーツ、濡れそぼった秘部……。これだけ見ていると、乱暴をしているような感覚になる。
 突然の事に戸惑い、目を白黒させているラナと目が合ったところで、割れ目に舌を伸ばしてお目当ての蜜を絡めとった。汗の味が混じる、花の香りを纏った愛液が、舌に乗り、喉の奥へと運ばれていく。
「んあっ、はあ、ドクターくんッ、こんな、ああああッ‼︎」
 急にきた激しい快感に耐えられず、ラナの腰がドクターの口から離れた。汗と愛液と唾液で濡れた秘部が陽の光で輝き、濃い匂いが漂っている。
「逃げちゃだめだろ。ほら、クリトリス舐めてあげるから」
「……はぁ、はぁ……うう……」
 先程口で丹念に奉仕をしていた時と打って変わって、恥じらいがラナを支配しているようだった。ラナは恥ずかしそうにしながらも、解れた秘部をドクターに突き出し、「舐めて……」と小さな声でねだってきた。肉芽は若干膨らんでおり、割れ目からは花弁が覗いている。整えられた薄い陰毛は柔らかく、親指で撫でると心地がいい。口で陰毛を喰んでから、その下にある肉芽に舌をあてがう。
「あッ」
 まだ舌をあてがっただけだが、ラナの腰はふるふると震えている。ゆっくりと舌を動かすと、熱がこもった声が聞こえてきた。再び舌をあてがい、ゆっくりと舐め上げる。唾液をたっぷりと舌に乗せ、小さな蕾を何度も、じっくりと舐めていく。
「ああ、あああ……、ドクター、くん、ああっ、あああ、きもち、いい……はぁぁあ」
 舌の上で肉芽の形を確認しながら、ゆったりとした速度で舐め続ける。絶頂出来る刺激ではないが、ラナは気持ち良さそうにしているし、次第に足が震えてきた。
「ふうううッ、あああ……ううううッ」
 ラナの呼吸が激しく乱れていく。舌の動きはゆったりしたままだが、秘部からは蜜が垂れ始め、肉芽も少し成長してきたように感じる。口を離し舐めていたものを見ると、皮から芽がひょっこりと顔を出していた。
「気持ち良い?」
「はぁ、はぁ……うん、気持ち、良い……」
 少し泣きそうな顔をしながら、改めて腰をドクターの顔の前に出してくる。
 赤く腫れた肉芽と、滴る蜜、震える足。ドクターを見つめる熱い視線は、早く果てたいと訴えかけている。
 再び肉芽に唇を寄せ、ちゅっ、と軽く吸うと、「んああ゛ッ‼︎」と大きな声が上がった。唇に包まれた肉芽に、これからされる事を期待しているのか、ラナの足はより広がっていく。再び軽く吸い、舌先で肉芽の先をちろちろと舐める。
「ああ‼︎気持ち良いッ、ふうう!あはああぁぁッ、もっと、もっとっ‼︎」
 腰をカクカクと小刻みに動かしながら、より強い刺激を求めてくる。
 思い切り肉芽を吸われたり、舌先で何度も強く弾かれたいのだろうが、それをすればラナは簡単に果ててしまうだろう。
 小さな女性のペニスを優しく舐め続けていると、「なんで……」とラナが呟いた。
「なんで、舐めてくれないの……」
 胸で息をしながら、悲しそうな声で訴えかける。
「舐めてるよ?」と言うと、ラナはかぶりを振って「そうじゃないの」と小さな声で言った。
「もっと、激しくして欲しいの……」
「ふむ……どんな風にしてほしいの?」
「え……」と、ラナは一瞬たじろいだ。おそらく激しくして欲しいと伝えるのも恥ずかしかったのだろう。性行為に慣れても、美味しそうにペニスを舐め上げても、ラナは自分からして欲しい事を伝える事に、未だ抵抗があるようだった。
 目を泳がせながら、口の中をもごもごさせているラナを見ていると、加虐心が湧いてくる。蜜壺に人差し指を挿れて、指を曲げずにゆっくりと出し入れをする。
「ふううう!」
「ほら、言わないと分からないよ。何をして欲しいの?」
 柔らかい肉壁に力が入り、指を締め上げる。壺の中はとろとろの蜜で満たされており、指を抜くたびに大量に絡んでくる。Gスポットを刺激するわけでもなく、一番奥まで挿入されるわけでもない。指が中を掻き分けていくだけの感覚に、ラナは気持ち良さそうにしているが、物足りないのだろう。恨めしそうな顔をし、顔を真っ赤にさせてようやく口を開いた。
「くり、とりすを、舌で、いっぱい、舐めて、ほしい……。舌の先で、ぺろぺろって、して欲しい……」
「うん、それで?」
「ッッ……!あと、は……おまんこに、指を挿れながら、クリトリスを、強く吸って欲しい……。Gスポットを押されながら……」
 膣内が収縮を繰り返して、指を揉み込んでいく。愛液は止まる事を知らないのか、指を伝ってどんどん外に溢れ出している。
「Gスポットを刺激したら、潮吹いちゃうでしょ。いいの?ここでお漏らしして」
「はぁ、はぁ……いい、の。イキたいの……。クリを吸われて、おまんこをかき回されて、お漏らしするのが、気持ち良いのっ……」
 羞恥心を振り切って、清楚なラナの口から卑猥な言葉が紡がれる。
「お願い、ドクターくん……。激しくして……イカせて……」
 そんな事を言われたら、叶えないわけにはいかない。愛液でべとべとになった人差し指を抜き、それを肉芽に押し当てる。ぬるぬるになった指が肉芽を撫でると、ラナは腰を引いて大きく喘ぎ始めた。
「あぁ、いい、気持ち良い、あああっ、あああぁぁ♡」
「ほら、腰が逃げてるよ。これじゃイカせられないよ」
「ごッ、ごめん、なさっ……♡ひいッ、ひあああ♡」
 震える腰を突き出そうとするが、肉芽に与えられる刺激が強すぎるのか、またすぐに腰が引けてしまう。再び腰を前に出すと、今度は腰が逃げなかった。その代わりラナの表情が硬くなり、足が激しく震え始めた。
「ひぐうううう‼︎ううう゛う゛う゛‼︎」
「あはは、舐める前なのに、クリが硬くなってきたよ。このままイケそうだね。舐めなくてもいいのかな?」
 ラナは大きく首を横に振り、転がされる肉芽の刺激に耐え続ける。
「ああああッ‼︎指だめぇぇぇ‼︎イクッ、いっちゃうのッ、やぁああ‼︎」
「ちゃんとクンニしてあげるから、イクのは我慢しようね。ほら、もうちょっと耐えられるでしょ。がんばれ」
 指の腹で膨らんでいく肉芽を撫でまわし続ける。耐えるように言ったが、一定の強さ、リズムで撫でているので、このまま続ければラナは果ててしまうだろう。大好きなクンニをお預けにされて、足を広げて絶頂を拒み続けるのは、辛い筈だ。
「ううぅ!ドクター、くんの、意地悪ッ……はあッ!ああぁぁ‼︎」
 愛液が溢れ出て、太ももを濡らしていく。糸を引いて垂れた愛液は、膝で止まっているホットパンツの上に落ちていくが、今のラナにはそんな事を気にしている余裕はない。膀胱から出たがっているものを押し込み、絶頂しないようにしているだけで精一杯のようだった。しばらく触っていない乳首は先程よりも大きくなっていて、乳輪も膨れ上がっている。そろそろ限界と見て指を離すと、ラナはガラスに全身を預け、乱れた呼吸と力を入れ続けた躰を休ませた。
「よく我慢出来たね、イっちゃうと思ってたよ」
「……はぁ、はぁ……。だって、舐めて、ほしい、から……」
 瞳には涙が薄らと浮かんでいる。少し虐めすぎたかと思ったが、ラナは体勢を戻して、指で陰毛と肉をかき分けてクリトリスを見せつけてきた。勃起した肉芽は赤くなっており、花弁の奥で壺の入り口がひくひくと蠢いている。
「ドクターくん、舐めて……イカせて……♡」
「ん、いいよ」
 舌先を伸ばしてそっと肉芽に触れると、「あッ♡」とラナは嬉しそうな声をあげた。先程の我慢している声とは正反対の、幸せそうな、満足そうな声だ。硬く大きくなった肉芽を弾き、様子を窺う。腰と足はガクガクと震えているし、少し舐めただけで息は上がっている。この様子だとすぐに果ててしまうだろう。肉芽に塗り込んだ愛液を舐めとるように、丁寧に、丹念に舌で愛撫していく。舌が触れると甘い声が漏れ、舐め上げると熱っぽい声になる。
「はああッ、ああ、あぁ……気持ち、いい……ドクターくん、ドクター、くんっ……」
 独り言のようにドクターを呼びながら、震える腰をドクターの顔に押し付けてくる。肉芽を口の中に入れ、ラナの腰の動きに合わせて舌先で肉芽をちろちろと舐める。
「あああぁぁ、きもちいいぃぃ……クリ、好きいぃ……」
 蕩け切った顔で腰をカクカクと動かしているが、ラナ自身はその事に気付いていないようだった。唾液をまとった滑りの良い舌で、膨らんだ蕾を転がしていく。
 ぱっ、と腰が後ろへ下がった。すぐ後ろのガラスにドンっとぶつかる音がしたが、音の大きさと逃げた距離に乖離がある。クリトリスは逃げたものの、すぐに唇に捕まった。舌を左右に動かし肉芽を転がすと、ラナは激しく喘ぎながらより後ろへと逃げようとした。
「やああ‼︎あああああ‼︎それッ、ダメ‼︎いっちゃう!いっちゃう‼︎」
 クリトリスを舐められてイキたい、なんて言っていたのに、背伸びをしてなんとかドクターの口から逃れようとしている。
 クリトリスにむしゃぶりついて離れない唇、舌先はずっと同じ速度でクリトリスを刺激し続け、ラナに絶頂するよう促している。
「あああ‼︎イクッ、イクうううぅぅッッ‼︎」
 腰が大きく跳ね、肉芽がより硬くなる。すぐ下にある小さな穴から、透明な液体が勢いよく噴射され、ドクターのコートと白衣を濡らしていく。口に入った潮を飲みながら、果てるラナが落ち着くのを待った。

 盛大に潮を漏らしながら、ラナは果てた余韻に浸っている。肉芽が未だに口の中にあるのは頭から抜け落ちているようで、肉芽を舌でつつくと膝がガクンと落ちそうになった。
「うあっ……あ、ドクターくん、今は……」
 離れるよう促されたが、立派に育った肉芽は口の中にあるのだ。離れるわけにはいかない。弱くもなく、強くもない、中ほどの力加減で勃起した肉芽を吸うと、ラナの腰が再び大きく震えた。
「ひっ、あッ!吸って……!ああっ、あああ!」
 果てた余韻もそこそこに、再び頭の中が快感で満たされていくラナは、息をのみ、大きな声もあげず、「あっ、あっ……」と短い喘ぎ声を上げ続けている。
 激しく乱れてくれた方が責め甲斐があるのだが、声よりも正直な躰は「吸われる事が気持ち良い」と応えてくれている。
 秘部からは愛液がぽたぽたと垂れているし、尿道口からは潮がぴゅっ、ぴゅっ、と漏れている。中指を膣内に挿入し、手前の方のザラザラした壁を指で押す。その間も肉芽を吸い続け、舌で転がしていく。
「うぅぅっ、そこは、すぐっ……」
 指が何度か曲げられたあと、膣壁がぎゅっと力強く締まった。腰が跳ね、再び多量の潮を吹きながら、ラナは静かに果てた。
「うあ……♡ああ、あああ……♡」
 肉芽から口を離し、太ももに垂れた潮と愛液を丹念に舐めとる。柔らかい太ももの内側をべろりと舐め上げ、脚を濡らす元凶へ舌を伸ばす。花弁を舌でどかし、その奥の穴へ舌を侵入させる。熱いものが入ってきた事により中が刺激され、壁が舌を圧迫してきた。舌先に力を込めて、中をほぐすように、円を描いていく。
「あ、あ、ドクター、くん……♡」
 熱い吐息を何度も出しながら、ラナは三度目の絶頂を迎え入れる準備を始めた。舌が動きやすいよう腰の位置を調整し、限界まで勃起している乳首を自分で摘み、空いた指でクリトリスをいじり始めた。可憐な指先が、充血した果実を転がしている様子を間近に見ながら、舌を穴から出し、挿入し、ぐるぐると膣内なかかき混ぜていく。
「ドクターくん♡おまんこ、吸って♡」
 して欲しいことをなかなか言えずにいたとは思えない、はっきりとした口調で、ラナは腰を小刻みに揺らしながらねだってきた。
 膣から舌を抜き、口と膣口をぴったりとあてがい、力強く吸い上げる。じゅっ、ぢゅるるるッ、と激しく音がなる。
「あ゛あ゛あ゛あぁぁ♡好きぃ♡どくたぁくぅん♡♡♡」
 膣から吸い出される愛液を喉に流し込み、何度も秘部を吸いあげた。花弁を吸い、その奥から溢れる蜜を吸っていると、さながら蝶のようだ。
 ラナの指をどけて肉芽を強く吸う。ちゅう、ちゅう、と小刻みに吸うと、ラナは躰をくねらせ、簡単に果ててしまった。

 ◆ ◆ ◆

 ガラスの壁に手をつかせ、尻をこちらに向かせる。ストッキングで覆われた肉付きの良い尻を両手撫で、強く揉む。柔らかい肉が形を変え、ラナは身を捩ってされるがままでいる。開かれた足の間からは、粘度の高い透明な液体が、糸を引きながら落ちていく。
 再びストッキングに手を掛け、乱暴に破る。既に破けている部分を掴んで軽く引っ張っただけで、簡単に柔肌が露出された。
「やぁ……もう、ちゃんと脱ぐのに……」
「破いた方が早いじゃん」
 そう言いながら、硬くなった男根を蜜で溢れる壺の中へ侵入させた。濡れていない肉棒を欲のままに挿入するのは酷い事をしている気分になったが、入り口は蜜で濡れていたのですんなりと亀頭は飲み込まれたし、壺の中も十分すぎる程濡れていたので難なく奥まで辿り着けた。
「んおっ!おちんぽ……入って♡」
「うん、全部入ったよ。まんこの中がぐずぐずだから、ちんぽが乾いててもあっさり入ったよ。ずっと欲しかったんだね」
 腰を軽く振ると、ぱちゅ、ぱちゅ、と音が立つ。膣の中は肉棒を絡め取るようにうねるし、熱い中にずっといると、高温でペニスが溶かされてしまうような感覚になる。
「ふうう♡ふうっ、おちんぽっ、欲しかった♡うぐっ♡セックス、したかったわ♡あはっ、もっと、突いてぇ、あっ、あっ」
 ラナはガラスに手を突いて、背後からの衝撃に必死に耐えている。ガラスには薄らとラナの顔が反射していて、眉間に皺が寄っているが、口元は涎を垂らしながら、だらしなく笑っている。
「職場でこんな風に犯されて、嬉しいの?とんだ変態だな」
 ペニスを全て膣に差し込み、揺れる乳房を後ろから鷲掴みにする。華奢な躰についている量とは思えない脂肪の塊を乱暴に揉みながら、膣の奥を強く突き上げる。ポルチオと亀頭が何度も擦れ、ラナの顔から徐々に余裕の色が消えていく。
「ひッ!あ゛ッ、はあ゛ッ‼︎うれ、しいッ!大好きな場所で、大好きな、ドクターくんに、おまんこ、してもらうのッ、嬉しいッ」
「休養施設なのに、管理人が昼間からセックス三昧なんて、みんな幻滅するだろうね」
 乳首を強く摘みながら、下へと引っ張る。丸みのあった乳房が伸ばされ、ラナは天を仰いで激しく喘いでいる。
「や゛あ゛あ゛あ゛、ちくび、とれちゃううううっ」
「あはは、取れないから安心して。ラナのおっぱい、エッチな形にしてあげるからね」
 乳首を摘んだまま、円を描くようにして乳房を揉む。白い乳房とは対照的に赤くなった乳首を指で弾き、人差し指で優しく撫でる。指の腹をあてがい、乳頭の先端を摩ると、ラナは目を瞑ってその感覚を堪能している。
「んうう……きもちいぃ、ふあ、はぁぁ……」
「まんこも忘れちゃダメだよ」
 根元まで飲み込んでいる下の口から、男根をゆっくりと抜いていく。亀頭だけが膣に包み込まれるまで抜いた後、小刻みに腰を動かしていく。入り口を何度も擦ると、ラナの躰が強ばり始めた。
「ううッ、入り口は、ダメッ……!そこ、出ちゃう……‼︎」
「いいよ、お漏らししても。気持ち良くなろ」
 くちゅくちゅと音を立てながら、亀頭だけで膣の入り口を責め続ける。ここを擦り続けると、ラナは簡単に潮を吹くし、その後あっという間にイってしまう。それが自分でもわかっているのだろう。ラナは懸命に尿意を押し殺し、何度も「ダメ」と繰り返している。
「いつまで耐えられるかな?」
 指を肉芽に伸ばし、コリコリと撫で回していく。ラナはすぐに手を退けようとしたが、躰は耐えきれずに生温かい体液を放出させた。じょろろろ……と音を立てて床に落ちていく潮は、大きな水溜りを形成していく。
「ふうううん♡」
「お漏らし気持ちいいね、ラナ」
「きも、ちいいッ、ふああ♡」
 決壊中も肉芽を撫でまわしピストンを続ける。肉芽を刺激している間は漏らすように出来ているのか、と錯覚してしまう程、長い間尿道から体液が漏れ続ける。
「ラナ、俺も気持ち良くなっていい?」
「はぁぁ♡うん、気持ち良く、なりましょ♡」
 顔を少しこちらに向けて、扇情的な表情を見せる。瞳はうるうると輝き、頬は真っ赤に染まり、唇が艶っぽい。
 肉棒をラナの躰に沈め、腰を動かしながらポルチオの位置を探る。亀頭には擦れるが、なかなかお目当ての場所を突くことが出来ない。一度引き抜いて、再び肉棒を奥まで進める。その間、ラナは中を締め付けてずっと喘いでいる。
「ああ♡あっ、あっ、ひぃん♡あああー♡」
 こつん、と亀頭がようやく目的の場所へと辿り着いた。膣の中にある、小さな部屋のドアに、鈴口がピタリとついている。
「見つけた。子宮の入り口」
「かはッ……あ゛、あ゛、っっ——」
 一度見つけられれば、後は腰を振り続けるだけだ。ラナの大事な場所を亀頭で何度もノックし、その中へ入ろうと試みる。腰を動かすたびに、竿に蜜が絡まっていく。それが壁と擦れ、小さな泡を立て、徐々に白く濁ってきた。
 ラナはこうべを垂れ、辛そうな声を出している。ポルチオを擦られるだけなら、全身で気持ち良さを表してくれるのだが、直接突き上げるとまだ辛いらしい。
「あぁ、気持ち良い。子宮を突くと、締め付けが半端ないんだよね……ちんこが持っていかれそうだよ」
「あ、あ」
 こうなったラナは、周りの声や音が聞こえていないようだった。ただこうして責められる事は嫌ではないらしく、大人しく小部屋の入り口を男根に差し出している。
「ラナ、今からもっと激しくするけど、いいよね。手伝ったご褒美だもんね。子宮を突いて、入り口をこじ開けて、直接精子を注ぐからね。赤ちゃんがデキても、精子を子宮に入れてあげるからね」
 ふさふさの尻尾を撫でながら耳元で囁くと、ラナの膣がぎゅっと締まった。「いいわ、沢山注いで」と言っているようだったので、遠慮なく腰を打ちつけた。
 とろとろになった肉壁を押しのけて、奥を強く叩く。パンパンと腰と腰がぶつかる音が温室内に響き渡り、辛そうな、だけど気持ち良さそうなラナの声も反響する。
 二人の目の前には視界を遮るものはなく、透明度の高いガラスの向こうには同じような温室がはっきりと見える。ハーブの香りに包まれながら、まるで外でラナを犯しているような感覚がクセになりそうだった。
「あ゛ッ、あ゛ッ、あ゛ッ‼︎しきゅ、ダメッ、うあ゛‼︎」
 竿を包み込む壁に力が入る。ラナの躰は限界に達し、ドクターよりも早く気をやってしまった。愛液に濡れた両足を、多量の潮が伝って床へ流れ落ちていく。ガラスの壁にも少し跳ねており、足元の潮溜まりは広がり続けていく。
「先にイクなんて、酷いな」
 痙攣する膣内に構う事なく、ドクターは腰を振り続ける。
「う゛う゛ッ、ごめん、なさいいい‼︎イってる、イってるから止まってええ‼︎おまんこ、壊れちゃうううう‼︎」
「勝手にイったくせに、ラナはワガママだな。もう少し耐えてくれよ」
 哀願するラナの躰に容赦なく男根を突き立て続け、子宮を押し潰していく。ラナが叫べば叫ぶ程、肉棒には血液が集まり、硬く、太くなっていく。
「はぁっ、イクよ、中に射精すよッ」
「あ゛あ゛あぁ‼︎イって‼︎中に、だしてぇぇ♡」
 腰を速く動かし、最後にラナの一番奥へ肉棒を突き立てる。子宮の入り口がほんの少しこじ開けられ、部屋の中に精液が流れ込んでいく。どくん、と強く脈が鳴ると、勢いよく白濁液が飛び出してくる。その度にドクターは体重をラナに預け、奥へ、奥へと熱を放出した。
 最後の脈が打たれ、二人の呼吸が少し落ち着くと、ようやく男根が壺から引き抜かれた。肉棒が入っていた穴はぽっかりと開いており、そこから白く濁った愛液の糸が男根へと続いている。その後に、大量の白濁液が穴から漏れ出てきた。
「あ、はぁ……だめ、勿体無い……」
 膣から溢れる精液を手で掬って、舌でぺろぺろと舐めとっていく。
「あは……ドクターくんの精液、おいし……」
 無理矢理躰の奥を突かれ、激しく絶頂をしていたとは思えないくらい、ラナは余裕を取り戻していた。復活するのが早い、とぼんやり思いながら、疲れ切った躰を椅子に預けて、ラナの痴態をしばらく眺めた。

 ◆ ◆ ◆
 
「もぉ〜、これ、気に入ってたのに……」
 ぼろぼろになったストッキングを持ち、ラナはドクターを睨みつけている。ジャケットの前は閉じられ、下半身は丸出しだった。汚れたホットパンツとシューズを洗い、床も水で洗い流した。
「俺が買い直すから……怒らないで♡」
「ドクターくんが買ったらまた破かれそうだし、遠慮しておくわ」
 ストッキングをくるくると丸めて、ポリ袋へ入れて口を閉じる。ラナはドクターという生体の事をよく把握しているようだ。
「とにかく、これじゃ部屋に戻れないから、ドクターくんが替えの服を持ってきてちょうだい」
「えぇー、俺の白衣貸すから、一緒に戻ろうよ」
 ラナは顎に指を当てて、ドクターが来ている白衣をまじまじと見る。
「ダメね。その白衣、意外と薄いから、何も履いてないのがバレちゃうわ」
「ああ、よくお気づきで」
「ばか」
 ラナの顔が一層険しくなる。ちょっとした冗談のつもりだったが、お気に入りのストッキングを滅茶苦茶にされたラナには通じなかったようだ。

 その後、いつものワンピースを持っていったが、怒られてしまった。ブラカップがついていないとか、ショーツがないとか、それでいてコートまで持ってこないとは何事か、とかなんとか。
 なんとか宥めて、ワンピースだけのラナと一緒に執務室に戻ったが、わざと下着類を持って行かなかったと打ち明けたら、どうなるのだろうか。毒草を口に詰め込まれるだろうか。恐ろしくて打ち明けられない。
 ただ、裸同然でロドス艦内を歩いて恥じらうラナを見る事が出来たので、毒草くらいなら、食べてもいい、と少しだけ思った。