ラナの自家製ローション

 ラナは艦内を歩く時、フェイクファーがついたコートを必ず羽織る。コートの下は白いワンピースを着用していて、デコルテや肩は露出している。以前は——特に暑い日や暑い地域など——コートを羽織らずに艦内を行き来していたが、ドクターから何か上に羽織ってくれと頼まれてからは、コートなりカーディガンなり、何か一枚羽織るようにしている。
 初めはなぜその様な事を言うのか不思議だったが、お茶を一緒に飲むようになってから、他の人に見せたくないと照れながら明かされた。その時になって初めて、ドクターがラナの事をどのように見ているか、そして自分がドクターをどのように見ているかわかった。
 その後二人の距離が縮まるのに時間はいらなかった。
 ドクターはあくまでも上司だ。その為か彼からは一切手を出してこなかったので、ラナは勇気を振り絞ってドクターにアプローチをした。告白はハーブティーを飲んでいる時。想いを伝えると、ドクターも照れながら想いを打ち明けてくれた。両手でドクターの頬を包み、口づけをした時は心臓が飛び出るかと思った。ドクターもラナの躰に腕を回し、長い事キスをしていたと思う。口が離れた時、お互い顔が真っ赤だった。
 次に調香室で会った時、初めて躰を重ねた。普段仕事をする場所でなんて事を、と思ったが、ドクターの部屋は来客も多いし、昼食前後に人が出入りしなくなる作業部屋は二人の逢瀬に都合が良い。
 ドクターがラナの躰で欲を満たしてくれる事が嬉しかった。ドクターが満足するのならどんな事でもしたいと思い、どうして欲しいか毎回聞いた。初めは申し訳なさそうにしていたドクターも、今は思いのままにして欲しい事を要求してくる。世の中にはそんな行為もあるのかと驚いたりもしたが、ドクターの為を想えば躊躇いなど頭の中から消えていく。

 ラナはワンピースの肩紐を下ろし、胸をさらけ出す。ドクターに「大きいね」と言われたが、他のオペレーターたちに比べればそうでもない。ただ好きな人にそう言われた事が嬉しかった。
 白く柔らかい山の頂上にある桃色の果実が、これから起こる事を想像してピンと上を向いている。それを見て期待したいしたのか、ドクターのパンツの中でも期待ががむくむくと膨らんでいる。椅子に座るドクターの前に屈みパンツを下ろし、上を向いている肉棒を眺める。太い竿は血管がはっきりと浮き出ており、指で触れるととても熱く、脈を強く打っている。
 口の中を涎でいっぱいにし、肉棒を咥える。ラナが精一杯開いた口でようやく受け止めきれる太い肉棒は、熱い口の中に入る事が出来て喜んでいるようだった。
 舌で裏筋を撫でながら、唇を強くすぼめて首を素早く動かす。じゅぼじゅぼと、液体と空気が吸い込まれる音がラナの口から発される。ドクターの顔を見ると、下唇を噛み、目を閉じ眉間に皺を寄せ、快楽に抗っているようだった。それもそうだ。いつもならこの動きは最後の方にする。しかし今回は早く達して欲しかったので、最初から激しく肉棒を唇で、舌で擦った。
「ドクターくん、わたしの目を見て」
 ドクターは薄らと目を開けた。ふうふうと息を殺し、少し涙目になっているドクターが愛しくて、ラナは無意識に微笑んだ。
 ドクターと見つめ合いながら首を動かし、刺激を与え続ける。口の周りを自身の唾液で汚しながら、夢中で肉棒を貪っている顔は見られたくなかったが、ラナが「はしたない」と感じるような姿を露にすると、明らかに肉棒の怒張が増すのだった。
「まって、それ、出ちゃうって……」少しだけ腰が引けている。あと少し、そう思いながら、懸命に唇で竿を締め付け、舌で裏筋を撫で上げる。
 より強くペニスを吸うと「出る……!」といいながらドクターはラナの口の奥へ白濁を流し込こんだ。生臭い匂いが口内に広がり、鼻から抜けていく。
 白濁液をこぼさないよう、竿に残った白濁液を搾り取るように、ゆっくりと唇から肉棒を抜いていく。口の中が涎と白濁液でいっぱいになる。それをドクターに見せ、自身の胸へ垂らしていく。
「凄い……、今日も濃くてたくさん」
 白濁液と涎が混ざったそれを胸元へ、硬くなった果実へ塗り込む。
「あぁ、この匂い、本当に堪らない」
 生臭さが残る食事は不快なのに、性行為になると躰が疼く。同じ生臭いという感じ方でも、こんなに違うものかと思う。

 ドクターが肩で息をしながらラナの自慰を見つめる。見られているとこのまま続けたくなるが、その欲望を振り払い、戸棚からガラスのピッチャーを取り出した。中には粘度の高い透明の液体が入っており、蓋を取るとバラの良い香りが漂ってくる。
「これは精力剤や媚薬の成分を配合したローションで、性欲が減退してしまった人たちの為に作ったものなの。機能しないって悩んでるオペレーターは意外と多いのよ」
 そう言いながら手にローションを垂らし、その手で肉棒を包み込む。射精したばかりで敏感になっているそれは満足気に項垂れていたが、構う事なくローションを使って優しく手で刺激を与えていく。
「昨晩、これを使って一人エッチしてみたの。乳首に塗るといつも以上に硬くなって、クリトリスとおまんこに垂らすと、すぐにイってしまいそうで……。指だけじゃ物足りなくて、ドクターくんを呼びたかったわ。でもそんな事したら、他の子達に怪しまれちゃうから、我慢して指で慰めたの。ドクターくんのゴツゴツした指を想像しながら、皮を剥いて、いっぱいクリトリスを擦って……。イってもイっても満足出来なくて、仕方ないから、キュウリを、おまんこの中に挿入れちゃった……♡ローションをいっぱい付けて、おちんぽで犯されてるとこ想像しながらキュウリを奥までねじ込んで、気持ちいいとこ擦って……。もちろん一緒にクリトリスも擦ったわ。声が出ちゃうから四つん這いになって、顔を枕に埋めて、いーっぱい潮を吹きながら何度も何度もイったの。気付いたら目覚ましが鳴る前で、おまんこにキュウリを入れたまま気絶しちゃってた」
 自慰を説明するのは恥ずかしかったが、これもドクターが興奮する事だと覚えていたので、出来るだけドクターが興奮出来るように喋る。昨晩の事を思い出しながら肉棒を扱いていると、下半身が疼く。きっとショーツは交換しなくてはいけないだろう。
 ドクターは自慰を想像しているのか、先程よりも息を荒くしている。ラナも肩を揺らしながら、徐々に大きくなる肉棒をより成長させるように刺激を与え続ける。
「ふふ。ローションの効果なのか、ドクターくんの想像力の賜物なのか、わからないわね」
 ぐちゅぐちゅとローションの音が激しくなる。肉棒はすっかり興奮していて、先程よりも太く逞しくなっている。ドクターの上半身は作業台に寄り掛かり、椅子から落ちないよう必死に耐えていた。両脚を広げ、時折自分で腰を動かしている。
「わたしの手の中、気持ち良い?さっきよりも硬くなってるのがわかるわ。こうして根本から少し力を入れて先端の方へ扱くと、どくんどくんって脈が強くなって、ほら、我慢汁が出てきた」
 舐めたい衝動を抑えるように、もう片方の手で亀頭を包み込む。少し手首を捻り、掌で先端を押さえ付けると、ドクターはもう我慢が出来ないと言い、間をあけずに熱を吐き出した。慌てて亀頭を包んでいた手を離すと、びゅくっ、びゅくっと二度目とは思えない量の白濁が顔や髪に付着した。
「もう、耳にまで掛かっちゃってる。いけない子ね、ドクターくん」
 達した直後の肉棒を容赦無く扱く。ドクターから情けない声が上がると、ラナはより興奮を覚えた。
 たくさん責められ、声を上げるのはいつもラナの方だ。胸を舐められ、腹にキスをされ、躰中にキスマークを付けられた事もある。太ももから足先まで、ドクターは躊躇なく舐めてくるし、背中から尻尾を撫でられると声を我慢しても効果がない。背後うしろからペニスを突き立てられ、ドクターが欲望のままに責めてくると、脳が肉棒で支配されてしまったように感じる。
 いつもと逆の立場になり、加虐も悪くないと感じた。

 ローションを更に垂らし、鈴口からローションが入るように丹念に亀頭を撫で回す。二度も連続で達しているし、さすがにもう勃たないかも、いつもは間を開けて二回しているし、と思っていると、まだ気持ち良くなりたいと言わんばかりに肉棒は硬さを取り戻していった。先程よりも早くいきり勃った肉棒をみて、精力剤の成分が強すぎたのかもしれない、終わったら配分を調節しないと、とぼんやり考える。
 今はそれよりも、この凶悪な肉棒で躰を突き上げてほしい。ショーツを脱ぐのも焦ったいので、ずらすだけでいい、今すぐドクターに膣の中を掻き回してほしかった。手の中で脈打つ肉棒を見つめていると、耐えられなくなる——
「ドクターくん、凄いね。まだまだ元気……。もう一回イきたい?精子をびゅーって出して、気持ち良くなりたい?……いいよ、いーっぱいおちんぽを擦ってあげるからね。ローションまみれの、ドロドロでぐちゅぐちゅになったおちんぽ、手でいっぱいシコシコしてあげるから、暴れちゃだめだよ?」
 優しい声で問い掛けると、ドクターの脚はガクガクと震え、玉袋がきゅうっと縮こまった。まだ射精してほしくなかったので手の動きを緩めると、ドクターは大きな息を吐き、呼吸を整える。
 普段は見られない、されるがままのドクターが可愛らしくて、優しく動かしていた筈の手の動きは、気付けば激しいものになっていた。ドクターは声を荒げ、何度もラナの名を呼んでいる。ダメ、良い、気持ち良いと何度も言っている。いつもラナがドクターに対して荒げる台詞と一緒だと思いながら、指に力を込める。
「我慢しなくていいのよ。もう一回手でイこうね。もし満足出来なかったら、今度はおまんこを使ってシコシコしてあげるね。熱くて愛液でとろとろになったおまんこは気持ち良いんだよね?いつも夢中になっておちんぽを出し入れしてるものね。おまんこ使いたい?じゃあ頑張ってお手手でびゅーびゅーしようね」
 グチュグチュと激しく竿を擦り、射精を促す。口で受け止めようか、それとも胸かと考えていたら、精液が顔に噴射された。熱く粘度の高い、ぷるぷるとした白濁液がラナの頬を汚していく。生臭い匂いに塗れたラナは、それだけで軽く達してしまった。

 短時間で三度も射精したドクターは、流石に体力の限界が来た様だった。調子に乗り過ぎた事を謝りながら、髪や顔、胸、服にまで垂れた精液を拭き取る。さすがにこのままでは仕事が出来そうにないから、シャワーを浴びないといけない。少し強めの香水を振ってから急いで部屋に戻って、それから——
 そんな事を考えながらドクターのペニスや脚に垂れたローションを拭き取っていく。ドクターもシャワーを浴びた方が良さそう、と顔をあげると、ドクターのペニスは再び上を向きはじめていた。
「ドクターくん、あの、これ……」
「ごめん、なんか、おさまらなくて……」
 ローションの調合は強過ぎたので改良の余地があるが、自分たちで使う分には良いかもしれない。ドクターの前に立ち、スカートを捲り上げながら大きく足を広げ、濡れたショーツをドクターへ見せる。
「約束だもの、いっぱい使っていいわよ」

 ドクターは息を乱しながら太ももを撫で、芳醇な液体で満たされたショーツをずらして肉芽へ触れた。腰ぶるっと震え、そのまま転がされる肉芽の刺激に耐える。
「あ……、あふ……、はぁ、はぁ……」
 片方の手でスカートを押さえ、再び乳首を弄る。それを見たドクターは、弄られていない方の乳首を舐め始めた。温かい口の中、ぬるりとした感覚、時折甘噛みされ、赤ちゃんのように乳首を吸ってくる。
 大きな赤ちゃんはラナの肉芽を激しく擦り続け勃起させる。ガクガクと震えるラナを一瞥すると、再び同じ調子で肉芽を擦り始めた。
「ひっ……!クリ、そんなにしちゃ……ああッ」
 言葉が続かず、快楽に身を捩る。蜜壺からは蜜が垂れ始め、中へ入るものを待ち侘びている。
「ドクターくん、中も……。指、入れて……」
 おねだりすると、ドクターは乳首を強く吸い、クリトリスを摩擦し続けた。
「ふううっ‼︎意地悪……、ああぁッ‼︎ダメ、いくッ……‼︎」
 小さな穴から潮が勢いよく飛び出る。蜜壺を締め付け、乳首を勃たせながら、ドクターの両肩に手を起き果ててしまった。
「ご、ごめんなさい、わたし……」言いかけて、ドクターの唇で言葉を遮られた。舌で歯をなぞられ、舌と舌が絡まり合い、唾液の音が頭の中で響く。
 すっかり濡れたショーツを脱ぎ、尻をドクターの方へ突き出す。
「はやく、おまんこ、使って♡シコシコして♡」
 ドクターが我慢出来ないからセックスをしようという流れだったのに、そんな事を忘れ自分が気持ち良くなりたい一心で肉棒の挿入を待つ。
 下の口はひくひくと動き、涎を垂らしながらドクターの事を待っている。尻の穴も同じように動き、こちらも挿入を待っているかのようだった。
「ひゃ!つめた……っ!」
 尻へひんやりとしたローションが垂らされ、肛門から膣口へ、太ももへと流れていく。少しするとじんわりと熱くなっていき、躰は疼きを強めていく。
 膣へ指が侵入してくる。
「あは、ゆびぃ……♡」
 嬉しくて中をきつく締め、爪先立ちになってしまう。ローションが膣内で撹拌されていくと、今までと違う快楽の波が来た。膣内がどんどん熱くなり、緊張がほぐれていき、潮がだらだらと流れ出てきた。
 目の前が真っ白になり、立っているのが不思議なくらい膝が笑っている。
「お……、おぉ……」
 静かに、しかし激しく達した躰を、ドクターは休ませてくれない。空いている指をすっかり柔らかくなった菊門へ伸ばし、そのまま奥へと進ませる。
「——ッッ!んああぁ!」
 躰を強張らせ、門を強く締める。動かしてほしくなかったが、ローションで滑りが良くなっている指は締め付けなど関係なく出たり入ったりを繰り返していく。同時に膣内の指も動き、壁越しに指同士が当たる。
 ドクターは尻の穴が弛んだ瞬間を見逃さなかった。一本だった指を更に二本追加して、三本の指で尻の中を掻き回していく。ラナは指が抜かれるたびに感じる排泄感を我慢しながら、時折子宮の入り口を撫でられる感覚に必死に争っていた。
「ひあっ、あ、ああッ!あ、あ、あ、お尻と、おまんこ、一緒は、あ、あ!」
 尻穴に入った指が激しさを増す。時折ぶぽ、と空気が抜ける音を出しながら、排泄する器官を弄られ気分が高まってくる。
「んおぉ!いく、おしりで、いく!いっちゃう——ッッ」
 思い切り指を抜かれ、仰け反りながら躰が弾ける感覚に身を委ねる。ラナの足元には潮と愛液とローションの水溜りが出来ていて、部屋中に濃厚な匂いが充満している。ステンレス製の作業台に顔を預けると、熱った頬が冷やされていく。
 涙と涎で顔もぐちゃぐちゃで、何も考えられなかった。

 ぐったりとしているラナを気にもかけず、ドクターはドロドロになった双丘へ肉棒を擦り付けてきた。亀頭とクリトリスが擦れ、竿が愛液で濡れていく。くちゅくちゅと水音が小さく響き、ラナもドクターも、小さな声を漏らす。
 二人の息づかいが激しくなってきた頃、肉棒が割れ目をかき分けながら肉壺の中へ進んで来た。
「ああ、あああ……♡入って……♡」
 ラナは下半身に力を込め、膣を締め上げる。ドクターも腰を懸命に振り、奥の部屋の入り口を探る。
 お互い自分の為に、自分が気持ち良くなるように動いているが、結果的にお互いを気持ち良くするように動いている。
 カリが狭い肉壁を押しのけて、奥の壁を突き上げる。その余韻に浸る隙など皆無で、今度は肉壁を引っ掛けながら、竿が抜かれていく。この時膣を締め付けると、より強く引き抜かれる感覚を楽しめる。そしてまた奥の壁目掛けて肉棒が差し込まれる。
 愛液は擦られ続けて白く濁り、粘土を増していく。
「おちんぽ、激し、いぃ……!んあっ、はっ、はあっ、はぁっ‼︎」
 ばちゅ、ばちゅ、と腰がぶつかる度に激しい音が鳴る。
 亀頭が赤ちゃんの部屋の入り口を見つけると、そのまま中へ入ろうとしてきた。腰をぴたりと押しつけ、入り口をこじ開けられる。
「おっ、あうっ、そこ、は、おちんぽが♡はいっちゃ♡だめ♡」
 そう言いながらも子宮は徐々に亀頭の侵入を許す。気をやりそうになるのを懸命に耐えるが、ドクターは肉芽を擦り始めた。腰が砕けそうになる。じょろろろ、と音を立てながら透明な液体が滝のように流れ、尻尾の付けを思い切り握られ、視界が白く弾けた。
「————ッ♡♡♡」
 乳首はより一層硬くなり、腹に力が入る。クリトリスは赤くなり、膣は強く痙攣する。ラナが絶頂を迎えたのを確認すると、ペニスが子宮から離れ、思い切り奥を突き上げてきた。キツく痙攣するなかを掻き分けながら、肉棒が熱を注ぐためにドクターはラナを突き続ける。
「——ッッ、——ッ♡♡♡ぁ、かはっ、あ゛ん゛、ふぅ♡」
 下腹の中を突き上げられ、声にならない声が漏れる。
 肉棒は満足したのか、最後の一突きで子宮の入り口をこじ開けて侵入し、赤ちゃんが入る事だけが許されている部屋の中を白い液体で汚していく。
「あ、あ……」
 白濁が注がれていく感覚が良くわかる。躰は悦んでいて、きっと子宮は精液をミルクか何かだと思って飲んでいるに違いなかった。
 最後まで奥に注がれ、ゆっくりとペニスが引き抜かれる。
 子宮はミルクを飲み干せなかったようで、膣から大量の白い液体が溢れ出した。その感覚で、また気持ち良くなってしまう。
 床にしゃがみ、心臓の鼓動や息を整えようと思った時、未だ治らない肉棒が目に入った。色んな液体でドロドロになったペニスを、ラナは舌で丁寧に掃除をした。ローションにつけた甘味と香り、自分の愛液の味、精液の匂いを、全て飲み込んでいく。
 また使おう。そう思いながら、まだ治らない肉棒を懸命にしゃぶった。

 ◆ ◆ ◆

 震える足にしっかりとしろと言い聞かせ、ドクターは艦内の廊下を行く。
 ローション、というか強力な増強剤を塗り込まれ、ペニスは今も疼いている。
 膣にも尻にも塗り込んだせいか、行為が終わった後も二人は蕩けきっていた。発情期でもあんな風にはならないだろう。機能しなくなった人たちにはあれくらいが丁度いいのだろうか……。
 ペニスを離さなかったラナをなんとか説き伏せ、急いで部屋を片付けて、換気やらゴミ出しやらを短時間で済ませた。あの部屋はほぼラナしか入らないというが、ドアを開ければ明らかに「やった」という匂いが分かるだろう。
「ドクターくんは、先に戻って。あとは私が、やっておくから」
 ラナは赤くなった顔をにこりとさせ、仕事をしてくるように促した。

 来た道を振り返ると、療養庭園のスタッフが数名、食堂から戻ってきたところだった。鉢合わせなくてよかった、と思いながらも、ラナの事が気になる。あんな状態で大丈夫だろうか。
「いてて」
 また元気になり始めた息子を庇いながら、部屋に戻る足を早める。
 これじゃ仕事にならない……。

 ラナの達し方は今まで見たことがないくらい官能的だった。
 またローションを使って、めちゃくちゃにしてやろう。