スカイフレア

リクエスト作品 / 同人誌『スカイフレア』より
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スカイフレアと自撮り写真

 常時稼働しているこの船も、日付が変わる時間には人の気配もなくなる。昼間は多くの人が行き交うこの廊下も、今はドクター一人だ。

 シャワーで一日の疲れを洗い流している間に、携帯端末にメッセージが来ていた。
 差出人は──スカイフレア
 そういえば、今日はあまり会話をしなかったな──などと、昼間のことをぼんやりと思い出しながらメッセージを開くと、そこに文字は一切なく、スカイフレアの自撮り画像のみが添付されていた。
 暗い部屋は煌々と光る月明かりで照らされていて、スカイフレアはカメラから目線を外し、頬を染めている。頬を染めている原因はその躰にあった。白く透き通る肌は衣服を纏っておらず、細い躰に見合わない、柔らく大きな果実は先端を赤く染めている。下半身は殆ど映っていないが、いつも履いている黒いストッキングが、引き締まった太ももを覆っていた。
 今日のスカイフレアの挙動を思い出してみる。毅然とした態度も、凛とした声も、いつもと変わらなかったと思う。遠くを見ている時間が少し多かったか。
 ——うん、それはいつもと違うスカイフレアだ
 仕事で疲れていたはずの躰は正直だった。画像の送信時間は約五分前。急いで着替えて部屋を飛び出したのだった。

 スカイフレアの部屋の前に到着し、ドアノブに手をかけた。当然鍵は掛けられていたので、以前スカイフレアから渡された合鍵を使用し、そっと部屋の中へ入る。
 地質学やアーツ学に感する書籍が並べられた本棚が視界に入り、隣のデスクにも目がいく。ファイルや書類が散乱しているドクターの執務机とは真逆で、きちんと整頓されていて、スカイフレアの性格を表しているようだった。
 デスクに置かれたアンティーク調のテーブルランプは消灯していて、写真と同じように月明かりだけが部屋を照らしていた。
 寝室のドアを開け、そこにいるスカイフレアと視線を交わす。ベッドボードに背を預けながらコンフォーターを肩までかけて躰を隠していて、暗い部屋でもわかるくらい顔を赤くしており、潤んだ瞳はドクターを睨みつけている。
「今にも隕石が降ってきそうだな」
「…………」
 ベッドに腰をかけ頭を撫でると、雰囲気が少しだけ和らいだのがわかった。躰の緊張は少しほぐれ、深かった眉間の皺も浅くなっている。
「お、遅くてよ……」
 黒猫は少し震えた声でドクターを責め立てた。しかしそこに怒りは感じず、むしろ「やっと来た」という安堵すら感じられる。
「ごめん、待たせちゃって」
 頭を撫でたその手で、コンフォーターをスカイフレアからゆっくり引き離していく。少しだけ抵抗をされたが、すぐに力が抜け、綺麗な躰が視界に入って来た。大きな乳房、細いくびれ、黒いストッキングを纏った足——自撮り写真と同じ姿の彼女が、白いシーツの上で居心地悪そうにしている。
 スカイフレアの頬に手をやると、熱があるのではないかと感じるくらい熱くなっていた。普通の人間ならば「大人しく寝ていろ」と言うところだが、スカイフレアにとっては日常だ。むしろ、裸の写真を男に送り付けて誘っていてこの程度なのが、意外なくらいだ。自分の力を制御しきれない彼女ならば、ロドス艦を消し炭にしてもおかしくない。
 こうして触れられるし、こんなに近くにいても熱気を感じないのは、信頼されているからだろうか。普段からこれくらいアーツを抑えてくれたら、助かるのだが——
「ん……」
 スカイフレアの唇に親指を当て、艶を、柔らかさを指先で感じ取る。透明なグロスが指先に付き、薄いながらも化粧をしていることに気付いた。
「化粧してるのか。しなくても十分可愛いのに」
「……それ、褒め言葉になって——」
 不服そうなスカイフレアにそっと唇を重ねて、言葉を遮る。ノーメイクでも十分可愛いと感じるのは本当だ。
 唇についたグロスはほんのりと甘く、口の中に入ってくることが不快ではなかった。全て舐めとる為に、唇全体を舌先で丁寧に撫でていく。上唇を優しく吸い、ふっくらとした下唇に舌先を当て、ゆっくりと往復させる。息を殺していたスカイフレアは徐々に熱い吐息を漏らし始めた。
「は……ん……」
 気付けばグロスの甘い味はなくなり、スカイフレアの唾液が口の中に広がっていた。互いの舌を絡め、唾液を交換し、強く抱きしめながら二人で唇を貪り合う。
「今日ずっとこうしたいって考えてたの?」
「ず、ずっとでは……。でも、ん……、そうですわね、仕事に身は、入りませんでしたわ……」
 額同士をつけながらスカイフレアの乳房を優しく撫でる。肩がぴくんと跳ね、胸元にほんの少し力が入る様子を、下から持ち上げたり先端を摘んだりして愉しむ。
 すっ、とスカイフレアの細い指がドクターの股間へ伸びてきた。口付けを続けながら、慣れない手付きでベルトを外そうとしている。カチャカチャと金具同士が当たる音、スカイフレアの吐息、唾液が絡んだ舌を動かすと、くちゅ、ぴちゃ、と脳に響き渡る。
「は……、はぁ……」
 ようやくベルトが外れると、細い指は躊躇うことなく陰茎へ伸びてきた。下着越しに触れた指はハッキリとわかるくらい熱い。陰茎も血液が十分集まっているので熱を持っているはずだが、スカイフレアの指はそれ以上に熱を帯びている。
「顔、すっかり蕩けてるよ。キスがそんなに気持ちよかった?」
「……はぁ、えぇ……」
 ぽーっとしているスカイフレアの頭をぽんぽんと撫でてから、ふかふかのベッドの上に立ち、着ているものを脱ぎ捨て、膨張した肉棒を彼女の目の前へさらけ出した。
「あ……」
 フェリーンの少女は蕩けた顔を一瞬強張らせたが、肉棒を見つめながら小さい口を少しずつ開いていき、ゆっくりと顔を近づけて、ちゅっと先端に優しく口付けをした。柔らかく濡れた唇も、尿道を突いていくる舌も、時折かかる鼻息も、全てが熱を帯びている。
 舌を伸ばして裏筋を舐め、唾液を溜めて滑りを良くする。亀頭全体を熱い舌で丁寧に舐めまわし、男根をじっくりと味わっている姿がなんとも愛おしい。
「ん、気持ちいいよ」
「んう……」
 ちゅる、ちゅる、と音がする度に、フェリーン特有の三角形の耳がぴくっと動き、ピアスがきらりと輝く。耳を親指と人差し指で優しく摘んで撫でると、「はあっ」という声と共に熱い息が股間にかかり、肉棒全体が熱のこもった口内に包まれた。
「うお……あつ……」
 口の中は唾液で溢れており、ざらざらとした舌で丹念に肉棒に絡めてくる。
「ぁん……、ん」
 ペニスを含む口から甘い声が漏れてくる。両手はドクターの足を掴んでおり、口のみを使って賢明に男根を刺激していく。普段は凛々しい顔つきをしているが、今は気を張ることもなく、とろんとしている。瞳は熱っぽく潤んでいるし、頬は真っ赤に染まっている。
「そんなに一生懸命舐めて……美味しい?」
「ん♡」
 男根をしゃぶったまま、こくんと小さく頷く。
 小さな口から肉棒がずるずると引き抜かれ、再び口の中へ仕舞われていく。唾液が絡み滑りがよくなってくると、スカイフレアの動きが早くなってきた。控えめだった唾液が擦れる音も、じゅるじゅると下品な音を立て始め、時折漏れる甘い声も制御されることなく、大きくなっていく。
「んふ♡んっ、んう、んっ♡んっ」
 柔らかい唇が強く締められ、肉棒を扱く度に愛らしい口元から涎が漏れていく。うっとりとした表情で、夢中になってじゅるじゅると音を立てながら肉棒を愛撫するスカイフレアは、しゃぶっているだけで興奮しているようにみえる。
「ぷは……、なんだか今日は、いつもより大きいような……。溜まっていますの?」
 唾液でぬるぬるになった肉棒を、綺麗な指で包みゆっくりと前後に動かしながら、亀頭をちろちろと舌先で舐めていく。スカイフレアの指が動く度にくちくちと唾液が擦れる音が鳴る。
「お前なあ……、あんな写真送りつけられて興奮しない男がどこにいると……」
「ふふ、興奮して下さって安心しましたわ」
 肉棒が再び温かい口の中へ沈み込んでいき、とろとろの唾液にまみれていく。
「ん、気持ちいい」
 頭を撫でると、スカイフレアは少し顔を上げて視線を合わせてきた。綺麗な顔は肉棒を愛おしそうに咥えて離そうとしない。くすり、と目元が微笑うと、目を合わせたまま唇で肉棒を扱き始めた。
 じゅぶじゅぶ、じゅるっ、ちゅるっ
 先ほどよりも激しい音をたてながら、男根をこれでもかと刺激してくる。腰が引けてしまうが、スカイフレアも逃がすまいと詰め寄ってきて、逃げることが出来ない。
「スカイフレア……ちょっと、激しすぎだって……」
「ん♡ふ、う♡」
 気を良くしたのか、スカイフレアは刺激を弱めることなくペニスを扱き続ける。股間はスカイフレアの唾液でべとべとで、雫になって太ももを伝っていくし、スカイフレアの顔も同じくらいべとべとになっている。
 じゅるっ、と大きな音と共に強い刺激が走った。強く引っ張られる感覚と、歪んだスカイフレアの顔。肉棒を吸いながら、スカイフレアの顔はうっとりとしている。
「ふ、うっ、んんっ……、んぐ……♡」
 ぢゅるっ、ずずっ
 まるで早く射精するのを望んでいるかのような口腔奉仕をされ、押さえつけていた理性は簡単に箍が外れた。
 スカイフレアの頭を両手でしっかりと掴み、好きなように腰を動かす。
「んん゛⁈ん゛ん゛、う゛、ゔゔっ、ん゛っ」
 恍惚としていた顔は一気に険しさを見せ、声も辛そうなものにかわった。スカイフレアが動いていた時よりも早く、深く口の中を犯しているのだ、それも当然だった。
「んぐっ、んんっ、ふぅ、ふっ、ふっ——」
 何とか呼吸を合わせるが、辛いのだろう。スカイフレアの瞳から大粒の涙が溢れていく。辛そうな姿を見るのは心苦しいが、それ以上に口の中が気持ちがいい。
「イクよ、飲んで……っ」
「んん゛ぅっ、うんぅっ」
 スカイフレアの返事を聞いて、押さえていた欲を口の中に流し込んでいく。
「……ん、う……」
 自ら顔を股間に寄せ、一番奥で精液を受け止める。肉棒が脈打つのを止めるまで、スカイフレアは肉棒から顔を離さなかった。
「ん……」
 吐精が終わると、スカイフレアの口からゆっくりと肉棒が引き抜かれていく。精液と唾液が絡んだ竿が外気にさらされると、口の中がどれだけ熱を持っていたかがわかる。
 ちゅる、と先端に残った精液を吸い上げ、ドクターと目を合わせると、閉じられていた口がゆっくりと開かれていく。
「んぁ……」
 口の中には精液と泡立った唾液が溜まっていた。それをドクターに見せると、再び口を閉じ、意を決したようにぎゅっと目を瞑って、こくり、こくり、と喉を鳴らす。
「そんなの、どこで覚えたんだよ……」
 空っぽになった口の中を再び見せてくるスカイフレアの頭を撫でながら聞くと、「わたくしだって、殿方を悦ばせる為に勉強くらい、しますのよ」と、そっぽを向かれてしまった。
「口の中を見せるのって、AVだからじゃないの?本当に飲んだよっていう証拠というか……。実際は口の中に出してるから、飲んだかどうかはわかるし……」
「え……、それが興奮するから、ではありませんの……?」
「いや、まあ、するけど」
 ふむ、と顎に指を当て、「そのまま真似をするのも、よくありませんのね……」などとぶつぶつ呟いている。AVを見てそれを実践しているとは思えば、それだけで十分興奮するのだが、言うともう勉強しなくなりそうなので、言わないでおく。

 ◇ ◇ ◇

 今日はいやに下腹部が、奥が疼いてしょうがなかった。発情期なんて野生の動物じゃあるまいし、意識をしっかり保っていれば乗り越えられると思っていた。けれど、ドクターの声を聞いていると、下腹部の疼きは増すばかりだった。
 業務を全て終わらせ、部屋に戻って躰を慰めたものの、満足は出来なかった。あの人の囁きを、指を、抱いてくれた感覚を鮮明に思い出しても、躰は切ないまま──
 今すぐドクターの部屋へ行って、抱いてくれるよう頼もうかと思った。でももし、ドクターがその気じゃなかったら、断られたら……。
「このようなこと、普段なら考えませんのに……。はぁ……ドクター……」
 ふと、サイドテーブルに置いた携帯端末が目に入った。今から部屋に行ってもいいか、メッセージを送ろうか……。いや、それも同じだ、もし断られたら……。
 どうにかしてドクターと交われないか考えていたら、はじめて抱き合った時のことを想い出した。

 両想いだとわかって、あんなに嬉しいことはなかった。はじめての口づけは殆ど覚えていないが、優しかったことだけ脳裏に焼き付いている。その後は、ずっと恥ずかしかった。何が恥ずかしいって、ストッキングを履いたまま交わったことだ。胸を見られたとか、躰の中に男性が入ってくる感覚とか、そんなもの全て吹き飛んでしまう。
「綺麗な足だなって、思ってて……」なんて言われたら、嬉しくて、つい破いてもいいなどと言ってしまった。あの時はドクターの好きなようにしてほしいと、心から思っていたのだが──
「いえ、今も好きにしてほしいと、思っていますわね……」
 その後もストッキングを履いたまま躰を重ねたので、ストッキングを履いていれば誰でもいいのではないかと思ったが、「俺は足じゃなくて、スカイフレアが好きなんだ」と真っすぐな目で言われたので、それは信じてもいいだろう。  正直言うと、抱き合う度にストッキングを破かれてはたまらないのだが、履けば少しはドクターを誘惑できるだろうか──
 そんなことを思って撮った写真だったが、ドクターはちゃんと興奮してくれたようで、以前口腔奉仕した時よりも男根が大きくなっているような気がした。この後、これが躰の中に入って、この疼きを静めてくれるのかと思うと、奉仕にも熱が入った。

 ◇ ◇ ◇

 窓を少し開け、室内の熱気を外に逃がす。自分の体温が上がることは慣れているが、締め切った部屋での行為はさすがに大変だ。ドクターはよく耐えられるものだ。と水を飲みながら考えていると、ドクターが後ろから抱きついてきた。興奮しているので体温はいつもより高いはずだが、ドクターは平気な顔をしている。
「熱くありませんの?」
「暑いけど、別に平気だよ。夜のスカイフレアは何故か体温の制御が出来ているみたいだし」
「はぁ?制御など……」
 出来ているわけがない。出来ていたらこんなに室温は上がらない。
「出来てるんだよ。でなきゃちんこなんて挿入れられないよ」
「ちっ……!ま、まぁそうかもしれませんけれど……」
 再びベッドに移動して、軽くキスをしながらそんな話をする。ドクターに覆いかぶさられると、その男性らしさに気恥しくなってしまう。普段はだらしないし、仕事の手際はよくないし、どこか抜けているし、頼り甲斐なんて皆無で……。
 一体どこに惹かれたのだろう……。
 ドクターの腕はしっかりと筋肉がついていて、胸板も思ったよりはある。普段厚着をしているからここに惹かれたわけではないし……。
「ス、スカイフレア?そんな体を撫でられると、くすぐった……」
「この躰は誰かに見せたことがありますの……?」
「え?」
「……っ!い、いえ、あのっ……」
 思わず声にしてしまった。ドクターの女性遍歴など聞いてどうしようというのか。もしあったとして、聞いたところで嫉妬してしまうだろうに。
「うーん、昔の記憶がないからなぁ……わかんないけど……。あ、い、医療部には見られてる……」
「ふふ、それは健康診断……ん♡」
 ドクターの優しい口づけでそれ以上の言葉は遮られてしまった。
「チェルノボーグから戻って来てからは、裸はスカイフレアにしかみせてないよ」
 頬を、頭を、耳を撫でながら、小鳥が啄むようなキスをしてくる。何かに嫉妬していると思われているのかもしれないが、こうして落ち着かせようとしてくれているのが嬉しい。
 ドクターの唇は首筋に移動し、そこでもキスをしてきた。普段触れられる場所ではないので、思わず躰が反応してしまう。唇は鎖骨に触れ、胸の真ん中を通り、へそまで移動した。ただ唇を当てるだけではなく、時折舌が躰を舐めるので、声まで出てしまう。
「んっ……」
 骨ばった男性の手が二つの山に伸びる。指が食い込み、手のひらが動くと胸は形を変える。指が頂上に触れると、先ほどよりも強く躰が震えてしまった。
「あっ……、んっ」
「かわいい」
 ドクターの声が耳に入り、再び反応してしまう。
「乳首、舐めてもいい?」
「はぁ……、えぇ……」
 そんなことを聞かなくてもいいのに……。しかもしっかり目を合わせて聞いてくるので、恥ずかしいことこの上ない。
 ドクターの口が開かれ、唾液に濡れた舌が伸びてくる。ちょん、と少し触れただけなのに、想像していたものより強い刺激が躰を駆け抜けていく。
「んんっ!はぁ、は……」
 舌はゆっくりと果実を舐めていく。唾液が絡み、舌の先端が乳輪をなぞる。柔らかい舌の腹で硬くなっていく乳頭を撫で、時折優しく唇で挟まれ、軽く吸われる。どうすれば反応が良くなるかを探られているようで、知られたくないから声を押し殺すが、それも徐々に難しくなっていく。
「あっ、あぁっ♡んふっ、うっ……」
 温かい口の中に捕まった乳頭が、軽く吸われながら舌で何度も弾かれる。優しい舌の動きが心地よくて、少しずつ息も荒くなっていく。声を出さないように手のひらで口を押えるが、時折来る強めの刺激には手のひらなど無意味だった。
「あっ♡あ♡んっ、その、舐め方は……っ、あッ♡」
 自分の声が上ずっていることに気恥しくなる。喘ぎ声だって出そうと思っている訳ではないのに、勝手に出てしまう。そうするとドクターの舌はより弱いところを責めてくるのだ。上に覆いかぶさっている男性から逃げる手段もなく、シーツに皺を作るしかない。
 ようやくドクターの口が胸から離れると、口元から唾液が糸を引いていく。乳首は色味を増し、ツンと上を向いていた。舐められていない方を見ると形が違い過ぎて、恥ずかしくなる。
 ドクターの指が勃起した乳頭に触れ、くちくちと音を立てながら転がしていく。反対の胸も舐められ、もう声を押し殺すのも無理な快楽が背中を駆け巡っていく。
「やっ、りょうほうはっ、だめ、ですの……!ドクター、ちょっ……あぁっ♡」
 胸を愛撫されているだけなのに、躰がいうことをきいてくれない。分かりやすく反応してしまうのが恥ずかしいのに、その後にもっと気持ちよくさせてくれるので、気持ちとは裏腹に躰が動いてしまう。
 少しずつ下半身も切なくなってきた。ペニスを舐めている時よりも、奥が切ない。もう胸はいい、早く下を触ってほしい。そう思っていたら、胸からドクターの顔が離れた。両乳首はピンと勃ち、荒い呼吸で上下する胸はぷるんと揺れている。
「気持ちよかった?」
 優しい笑顔でそんなことを聞かれると、ついこちらも顔が緩んでしまう。
「えぇ……とても……」
「下、触ってもいいのかな」
 まただ。また確認をとってくる。そんなこと気にしないで、好きなように触ってほしいのに……。
「さ、触ってくださいまし……」
 顔から火が出そうだ。こんな、ねだるようなことを言ってしまうなんて、なんてはしたない──
「んっ!んんっ」
 ドクターの手のひらが太ももを撫でていく。さらさらと布が擦れる音と、敏感になった足を這う指の感覚が、より気持ちを昂らせていく。
「はぁ……、気持ちいい。ねぇ、これ破っていいの?」
 ストッキングで覆われた腰のあたりに顔を寄せながら、そんなことを聞いてくる。このドクターは、本当に本当に、変態だと思う。
「ダメと言っても、破るのでしょう……?」
「さすがに嫌がることはしないよ」
「……そう、ですのね……。まぁ、その……、そのために、履いて……いますので……。お、お好きになさって……」
 なぜこんな恥ずかしいことを伝えなければいけないのか。この人がストッキングが好きというから履いているのに、今までも散々破いているのに……。

 もしかして、破いてもいいと、舐めてもいいと、言わせたい……?

 だとしたらとんだ悪趣味だ。恥ずかしいことを言わせて一体なんの得があるというのか。
 怒りなのか呆れなのか、よくわからない感情で頭の中が支配されようとしていたとき、ビリッ、と布が破ける音がした。ドクターはどこか嬉しそうな表情で、ふくらはぎに穴を作っている。ストッキングと素肌を撫で、足にキスをしながら今度は太ももに手を伸ばす。
「……っ」
 黒い足のところどころに色白い肌が顔を覗かせていく度に、恥ずかしさがこみ上げてくる。人の趣味趣向に口を出すつもりはないが、なぜストッキングなのか……。破りたいだけなのか、足が好きなら素足が良いのではないか、そうすると、足が好きなのではなくて、ストッキングが好きなのでは……。
 などと考えている間にも、ドクターは遠慮なくストッキングを破いていく。気付けば両足を持ち上げられ、股間がさらけだされた格好になっているし、ストッキングは破かれ放題だった。
「あれ、これって……紐パン?」
「そ、そうですわ……」
「覚えていてくれたのか、嬉しいなあ」
 そう言いながら、ストッキング越しにショーツを撫でられる。
「ストッキングはなるべく脱がせたくないから、オープンクロッチショーツとか、紐パンとか履いてくれると嬉しいなぁ」と言っていたのはいつだったか。両想いになって日も浅いのに、そんなことを要求してくるなんてどうかしている、と思ったが、こうして用意してしまうあたり、自分もどうかしているのかもしれない。
「んんっ」
 ドクターの指がクリトリスに触れ、そのまま下の方へなぞられる。布越しに触られているので刺激は薄いが、今日一日ずっと欲しかった感覚がようやく得られた。指は割れ目を何度も往復し、たまに蜜壺の入り口をぐっと押される。
「あ……、あっ、んっ」
 刺激が来るたびに下半身に力が入ってしまうが、徐々にもどかしさの方が勝って来た。直接触ってほしい——
「濡れてるね。すぐ愛液が染み出てきたよ、ほら」
 そういって見せつけてきた指には、薄っすらと水気があった。ドクターはその指をスカイフレアの口へ入れ、舐めるように促してきた。
 恥ずかしいが、ドクターの指に舌を絡めていく。自分の指とは正反対の、太くてしっかりとした指を、舌で形を覚えるようにじっくりと味わう。これからこの指で、中をかき混ぜてもらえる──
 舐めている間に、ビリリリ、と大きな音が部屋に響いた。ストッキングの股間部分が大きく破られていくのが分かる。
「あ……♡」
 もうすぐ、もうすぐ触ってもらえる。そう思うと、下半身の疼きはより強まっていく。
「凄いよ、もうこんなに濡れて……。ショーツがべとべと」
 嬉しそうに言いながら、ドクターは股間に顔を近づけていく。
「み、見ないで下さいまし……!んんんッッ♡」
 ぬるっとした感覚が、熱い息が秘部に当たる。ドクターは唇を秘部にあてがい、舌で蜜壺の入り口を、クリトリスを刺激していく。指とは違い少し熱を感じるし、柔らかい舌とぬるりとした唾液が秘部を這う度に腰が引けてしまう。
「はあ、んう♡ん、どくたぁ……舐めては……、ひゃあ♡」
 ショーツ越しにクリトリスを吸われ、思わず変な声が出てしまった。口元を両手で押さえ、なんとか声を出さないようにするが、吸われる度に声は漏れ出てしまう。
「気持ちいいんだ?直接舐めたらどうなっちゃうんだろうね」
「ちょく、せつ……♡」
 ドクターの舌が、一番気持ちいいところに触れる……。
「スカイフレアはどういう風に愛撫されたい?してほしいこと言ってごらん?」
 ドクターは優しく囁きながら、両腰のリボン部分のストッキングを破き始めた。ピリピリとストッキングが破けていく音が耳に入り、ドクターの指がリボンにかかる。
 ──しゅる
 リボンがほどけ、ほんの少しだけ締め付けていた感覚がなくなる。あとは股間に空いた穴からショーツを抜けば、秘部がドクターの目の前にさらされてしまう。
 してほしいこと。してほしいことはある、あるけれど、伝えるのは恥ずかしい。けれどドクターの表情は優しく、その唇で、指で、してほしいことをしてもらえるなら……。
「あ……♡く、クリトリスを、指で撫でてほしいですわ……。愛液で濡らした指で、くりくりと……♡舌でも、舐めてほしい……。口の中で、たくさんっ、ころがされて、気持ちよく、してほしいですわ♡一緒に、膣の中も、指で♡かき回してっ……」
 いつもドクターを想いながら一人でしていることを、してもらえるかもしれない。してほしいことを言葉にする度に、興奮が増していき、それだけで軽く達してしまいそうになる。
「いいよ、いっぱい気持ちよくなってね」
 そういうとドクターはショーツを脱がしてから、人差し指を膣の中へ入れてきた。一瞬見えた自分の下着は、漏らしてしまったのかと思うほど濡れていた。
 指を入れただけなのに、くちゅ、という音が鳴り、指を動かされるとより大きな音が立つ。
「……あ♡あ♡」
「気持ちいいんだね、でもまずはクリトリスからだよ」
 膣内から指が引き抜かれ、愛液に濡れた指がそっとクリトリスへ触れた。それだけなのに、思わず腰が跳ねてしまった。
「んくっ、ふうっ」
 ドクターは構わずにクリトリスを撫でていく。濡れた指は引っかかることなくなめらかに円を描くように動き、ビリビリとした刺激がクリトリスからつま先へ、頭のてっぺんへと走っていく。
「んんっ、んあ!ああッ!」
 自分の指ではない、というだけでこんなにも興奮出来るのか。自分で触る時とは違う撫で方、次はどこに転がされるのか、次は何をされるのか。想像が出来ないだけで、こんなにも気持ちがいいなんて……。
 ドクターは空いている手でクリトリスの皮を剥くと、先ほどよりも少し早く指を動かし始めた。くちくちと音が立ち、剥き出しになったクリトリスからの刺激が増え、足先がピンと伸びてしまう。
「ああぁッ!ドクター、それっ、だめ、ですのっ!んうううぅッ♡」
 ずっとこうしてほしかった。ドクターにクリトリスを念入りに撫でてもらって、気持ちよくなりたかった。してほしいことを伝えるのは恥ずかしかったが、それ以上に今は気持ちよくて、幸せで、もっとしてほしいと思っている。
「だめぇ、どくたぁッ!もうッ、もうむりですわッ、わたくしっ、う゛ぅッ♡う゛う゛う゛♡」
「いいよ、イって。我慢しないで」
 優しい声とは裏腹に、ドクターの顔は悪戯っぽく微笑んでおり、指を動かし続けてスカイフレアの絶頂を促している。
「ふッ、ふう゛ッ、ドク、ター……ッ、ドクターッ、……ああぁぁッッ」
 全身がビクビクと大きく震え、足の指がぎゅっと握られる。目の前は真っ白になり、自分がどんな表情になっているかなんて考える余裕はない。一人で果てる時よりもずっと良い。ずっと気持ちがいい。
 初めての時は、自分が気持ちよくなる余裕はなかった。二回目だって、三回目だって、恥ずかしさが勝って、絶頂したとしても軽いものだった。それなのに、今回はしっかり絶頂を迎えられた。躰が疼いていると、ドクターを求めていると、してほしいことをしてもらうと、こんなに気持ちよくなることが出来るのか──
 戻って来た意識のなか、そんなことが頭をよぎる。
 欲望に身を任せれば、もっと気持ちよくなれるのだろうか──
「ひんッ♡」
 下半身に好きな感触があり、思考が遮られた。ぬちゅり、と柔らかく温かいものが肉芽に触れている。
「あ♡ドクター♡なめ、て♡あはッ、はあぁぁ!」
 舌の先端で肉芽をころころと転がされ、思わず腰が持ち上がってしまう。愛液で充分濡れているのに、ドクターは更に唾液を絡めてくる。今度は舌を上下に動かして、肉芽を弾くように刺激してくる。
「ふうっ、んううぅぅッ!」
 クリトリスが弾かれる度に、足と腰がガクガクと震えてしまう。
 唾液か愛液か判断が付かないが、ぬるりとした液体が尻の方へ伝っていくのが分かる。──おそらく唾液だろう。この量の愛液が出るなんて、ありえないから——
「はぁッ、はあッ。ううっ、も、すこしッ、ゆっくり……っ」
 ゆっくり舐めてもらわないと、また果ててしまう。こんな短時間で、連続で果ててしまうのは、あまりにもみっともない。
「んん?痛い?」
「はッ、はッ──!いえ、そうでは、なく……、はぁッ、また、果てそう、で……」
「ん、気持ちいいんだね。嬉しいよ。遠慮せずどんどんイっていいからね」
 ドクターはそう言うと、再び恥丘へと顔をうずめた。先ほどと同じ動き、同じ速度で、スカイフレアを導こうと舌を動かしていく。ドクターは指で皮を剥いてクリトリスを露出させると、大きく育っていく肉芽を軽く吸い上げた。
「────ッッ!」
 ショーツ越しに吸われた時の何倍もの刺激に、声にならない声が出る。
 知らない──吸われることが、こんなに、こんなに──
 ちゅう、ちゅう、と短い間隔で何度も吸われていく。躰から全て引き抜かれてしまうような、激しい快楽が何度も何度もやってくる。
「ひいッ!やっ、あぁあ゛あ゛あ゛!ダメっ!ほんとにい゛ッ、ああぁあぁッ、あああああ‼」
 ガクっとベッドに腰が深く沈みこんだ。一回目よりも激しい絶頂を迎え、大きな声が出せる自分自身に驚いたが、こんなに強く絶頂を迎えたのは始めてで、これにも驚いた。意中の相手にしてほしいことをしてもらうだけで、こんなに興奮出来るなんて、思ってもいなかった。
 呼吸を整えようと懸命に息をしていると、再び下半身に刺激がやってきた。クリトリスよりももっと下の方、男を知ったその入り口に、ドクターの指が一本入ってきた。
「んうぅ♡あ、はぁ……♡」
 ずっと欲しかった感覚。自分の指よりも太く、長い指。
「凄い……こんなに濡れて、クリ気持ちよかった?」
「ぁ、は、い♡きもちよかっ……た、あ♡んう♡」
 あれだけ激しく達したのに、肉芽は未だに疼いている。もっと触ってほしかったが、ドクターの指は膣内の入り口をくちくちと触り続けている。まるでどこが弱いのかを探るように。
「うぅんッ、はぁ……はぁ……、くっ♡んッ、んんッ」
 指が少し奥へ入って来て、上の壁を何度もつついてくる。やっと触れてほしいところに来たと思ったら、すぐ違うところを触られる。
「ふう、うう……」
 もう少し、もう少し奥に……。
「うぁ♡はぁ、そこ♡そこが、いいッ、あっ♡」
「ん?ここがいいの?」
 ドクターと目を合わせると、その顔はにやにやと笑っている。
「どこが気持ちいい?教えてくれない?」
 あぁ、この人はわざといいところを外して触っていたんだ──
 たまに良いところを刺激していたのは、反応をみる為に──
「いっ、意地の悪い方、ですわねっ……!」
「いやいや、どうせならちゃんと気持ちよくなってほしいから聞いてるんだよ。意地悪だなんて心外だなあ」
 つぷんと、更にもう一本の指が膣に入ってきた。二本の指は奥へ進んで行き、ピンポイントで気持ち良い場所を押し上げてきた。ぐちゅぐちゅと激しく水音が立ち、押される度に声があがってしまう。
「あっ♡ああ♡急に、そんな♡あはっ、はあ、はあぁ♡」
「ここは気持ちよくない?」
「気持ちいいですわっ、そこが♡あっ、あっ!そこが、好き、ですの♡あっ♡」
 自分の指だとようやく届くその場所に、ドクターの指だと軽々届いてしまう。押す力も強くて、これではまた果ててしまう。耐える為に膣に力をこめるが、かえって指の動きをより感じてしまった。
「ひう♡あぁ、ああ♡気持ちいい♡ドクター、そこ、そこが♡好きですのっ♡もっと、してくださいッ、まし♡」
 こんなねだり方をして下品だと思うが、そんな考えはすぐに消えてしまう。蜜で溢れた壺の中の弱いところをひたすら刺激され続けて、理性が崩壊していくのを感じる。
「──ふッ♡♡♡」
 それを知ってか知らずか、ドクターは再び肉芽に唇をあてがってきた。大きくなった肉芽をちゅるっと音を立てて吸い込み、舌先でチロチロと刺激を与えてくる。温かい口の中で敏感なクリトリスを吸われ、舐められ、膣内ではドクターの二本の指がGスポットを何度も押し上げている。
 こんなの、耐えられるわけがない。
 ドクターを好きになって、いけないことだとわかっていたが、何度もこうしてもらうことを想像し、一人で躰を慰めてきた。
 大好きな人が、自分を好きだと言ってくれた。
 人目を忍んで手を握ることも、柔らかい唇を重ね合わせるのも、それだけで嬉しい。
 肌と肌が触れ合うのは嬉しくもあり恥ずかしくもある。
 こうして躰を快楽に導いてくれることが、幸せだったなんて──
「あ゛ッ♡い゛、ぐぅッ♡」
 先ほどとは打って変わって、叫び声は上がらなかった。喉が閉じて、声が出ない。息も出来ない。鼓動は強く早くなり、自分がどうなっているのか、何が起こっているのか、何もわからない。
「────ッッッ♡はッ、あ゛ッ♡」
 目の前が、頭の中が、真っ白になって、チカチカする。何も考えられないハズなのに、下半身から登ってくる快感はハッキリとわかる。
「はあっ!はあッ、はぁっ」
「さすがに二か所同時はキツかったかな。大丈夫?」
「……えぇ、へいき、ですわ……」
 今まで経験した事のない果て方をして、どうにかなってしまいそうだった。
「とても、……とても、気持ちよかった、ですわ……」
 なんとか声を絞り出して、ドクターに感謝を述べようとしたが、「はじめてこんなに気持ちよくなれた、ありがとう」と伝えるのは、少し変だろうか……。これは感謝を伝える事ではないのでは──
「うん、それは良かった。でももっと気持ちよくなりたいでしょ?」
「ふえ……?も、もっと……?んああッッ♡」
 もちろん、また激しく絶頂を迎えられるなら迎えたいが、今は充分満足している。そう伝える前に先に、ドクターはスカイフレアの花弁を両手で開き、ぐしょぐしょになった蜜壺の中へ舌を侵入させてきた。
 ぢゅるっ、ずずッ、とドクターは激しい音を立てながら愛液を吸い上げていく。膣の入り口が吸われる感覚、指でもペニスでもない、温かく柔らかいものが入ってくる感触。尿道口にキスをされ、舐められ、すっかり成長した肉芽も可愛がることを忘れない。
 まだ躰が落ち着かない頃にそんなことをされてしまっては、おかしくなってしまう──
「あああぁぁ!だめっ、だめぇええ!ドクターッ、お、お願いッ……んぅうううッッ!それはッ、おかしく、なりますの!やめッ♡はぁぁあッ!気持ち、いいッ!ドクターッ、また、また、果ててッ──!」
 言い終わる前に、大きな波がスカイフレアを襲った。先ほどと同じ感覚。気持ちよくて、苦しくて、脳が焼き切れてしまいそうな強い高揚感。
「う゛あ……♡あ、あ゛あ゛♡♡♡」
 臀部はとっくにべとべとになっていて、シーツも時折触れる部分がひんやりとしている。躰はいうことを聞いてくれず、ちょろちょろと潮が漏れ続けているし、膣口はひくひくと収縮を繰り返し続けている。全身が大きく震えて、完全に、どうかしてしまった。
「凄いイキ方したね……。スカイフレア、えっちだよ。かわいい」
「ううっ……」
 醜態をさらして恥ずかしいのに、嬉しく思ってしまうのは何故なのか。好きな人の前で、好きな人に導いてもらうことが、強い多幸感をもたらしてくるものだったなんて。

 躰が落ち着く間、ドクターは隣で腕枕をしてくれながら、髪を撫で続けてくれた。大きな手のひらが頭部に触れる度に心地良くて、ずっとこうしていたいと思えた。
「落ち着いた?」
「……えぇ……」
 頭の中はふわふわとしたままだったが、呼吸も落ち着いた。あれだけ激しく何度も頂きに達したが、下腹部の疼きは取れないままだ。本当に、獣になってしまったようだ。
 ドクターの胸板に顔を寄せ、腕を身体に絡ませる。心音は思っていたよりも早いし、大きな身体は、やはり男性なんだと実感する。
 なんとなく動かした足に、再び硬さを取り戻しつつあるペニスが当たった。そっと指を伸ばして、先端を突いて、裏筋を撫でてみると、ドクターは切なそうに息をし始めた。
「ふふ、気持ちいいんですの?」
「ん……。うん、気持ちいいよ」
 ドクターは顔を寄せ、額に軽くキスをしてくれた。
「スカイフレア、挿入れたい」
 耳元で囁かれ、一気に気分が高揚してきた。
「わたくしも、ほしいですわ……」
「じゃあ、大きくしてくれる?」
 ギシッ、と大きくベッドが鳴る。ドクターはスカイフレアの足の方へ移動し、ペニスを持ちながら愛撫を求めてきた。未だに直視するのは恥ずかしいが、少しずつ慣れてくるものなのだな、と考えながら、唾液を分泌させた口の中へ、亀頭を、竿を迎え入れ、舌で裏筋をチロチロと舐めていく。四つん這いになって男性器を舐める姿は恥ずかしいし、みっともないが、ドクターが頭を撫でてくれるので嬉しさの方が優っていた。
 口の中で収まらなくなったので、そっと顔を離す。唾液は舐め取らずにペニスに絡めたままにしておいたのは、自分の膣がすっかり乾いてしまったからだ。少しでも簡単に挿入出来れば……。
 ベッドの上に仰向けになり、自分で足を広げる。これからようやく、一番求めていたものが躰の中に入ってくる──そう思えば、自分がはしたないことをしているのも気にならない。
「ドクター……、来て、くださいませ……」
 唾液に濡れた亀頭が膣口にそっとあてがわれる。ゆっくりと入り口が広がっていく感覚が躰を支配していく。
「ああ……、熱い……。中もとろとろだよ、スカイフレア……」
 Gスポットのあたりまで挿入されたと思ったら、ペニスはゆっくりと膣の外へと出て行った。再びゆっくり入って来ては、また抜かれる。入り口の方を亀頭が何度も引っ掛けていくのは気持ちいいのだが、もどかしい。
「あ……はぁ、はぁ。あの、あなた、んっ、入り口、だけでは……」
「んん?俺は十分気持ちいいよ。さっきあんなにイってたし、辛いかなって思ってたんだけど……、違うの?」
 まただ。またあの悪戯っぽい顔だ。今度は何を口にすれば、してほしいことをしてくれるというのか。
「本当に、いじわるな、方ですわ……。……ッ、お、奥にっ、奥まで挿入れてください、まし……」
 こうして口にすれば自身も興奮するとわかっているが、こんなプレイ、すぐ慣れるわけもない。
「何を挿入れてほしいの?」
「え……」
 思考が停止した。なにを、いれてほしい?そんなの、今入り口をかき混ぜている男性器に決まっているのに、なにをいって……。
「ちゃんと言わないとわからないよ。誰の何を、誰のどこに、どうしてほしいの?」
 この人は、どこまで意地が悪いのだろうか。そんなの、恥ずかしくて、言えるわけがないのに、腰の動きは止まっていて、しっかり口にするまで動く気配もない。
「……っ、はあっ、はあっ」
 気付かないうちに息が上がっている。膣内もきゅうきゅうとペニスの先端を締め付けている。いわないと、奥まできてくれない——
「あ……、うっ。あなたの、……ペニスを、わ、わたくしの、中に、奥まで挿入れて、くださいませ……っ」
 顔から火が出るくらい恥ずかしい。それなのに
「違うでしょ、ペニスじゃなくて、おちんちんでしょ。それにちゃんとおまんこって言わないと、中だけだとわからないよ」
「——ッ!」
 ほんとうに、ほんとうにほんとうにほんとうに!
「……ドクターの、お……、おちんちんを、……スカイフレアの……、お、おまんこの奥に、挿入れて、ください……。激しく、奥まで突いて、おまんこを、めちゃくちゃに……、ドクターの、好きに、わたくしを、……お、犯して、くださいまし♡」
 もうどうにでもなってしまえ。言い渋ったって、どうせ言わされるのだ。思っていたことを全て今吐き出せば、これ以上恥ずかしい思いをすることもない。
「……いや、そこまで言えとは言ってないんだが……」
「なッ————!」
「そうか、スカイフレアは激しく犯されたかったのか。じゃあ、望み通りにしてあげないとね」
 そう言いながらドクターはゆっくりと腰を沈めて来た。先程よりも、心なしか硬さと長さが増しているように思う。ずぶずぶと膣壁を押し退けていかれる感覚、男根が触れている壁全体が気持ちよくて、それだけで果ててしまいそうになる。
 肉棒が全て膣内に入ると臍の奥が圧迫され少し苦しかったが、ドクターは優しく頬を撫でながら口づけをしてくれた。上も下も塞がれて、苦しくて、嬉しくて、ドクターのことが大好きで、早くめちゃくちゃにして欲しいと思った。
「スカイフレアの中、凄く熱いよ。火傷しそう」
「あ、あ——♡ごめ、あそば、せ♡とても、自分のことを、制御できる、感じでは——、あっ♡おく、あたって、ますの♡」
 ドクターはゆっくりと腰を回しながら、一番奥、大事な部分をぐりぐりと刺激してくる。ピストンをせずに、ずっと亀頭と子宮口がくっついたまま……。口でキスをして、膣口を塞がれてキスをしているような感覚だったが、子宮口までキスをしているように感じてしまうなんて……。
「ふんぅっ、んううぅ♡ううぅ♡」
 口を塞がれているので喘ぎ声は出ないが、それでも淫らな声は漏れ続ける。
「ぷは……っ、どく、た♡また、果てて、しまいますっ……♡」
「いいよ、いっぱいイこう。キスしながらイって」
「んんん♡♡♡」
 舌が口の中に挿入ってくる。お腹の奥が限界を訴えている。キスしながら、イってなんて、そんなこと言われたら
「はふっ、どくたぁ♡イキますわ、わたくし、たくさんキスされて、イッ——」
 瞬間、男根がさらに奥に進んできた。子宮が押し潰され、もう何度目かの絶頂を迎えた。
「ああ、凄い……。イってるとき、こんなに締め付けてたんだね。凄く気持ちいいよ。イキ顔も可愛い。いっぱい犯してあげるからね」
 優しい声、意地悪な笑み、ゆっくり抜き差しされる男根。意図していない膣の締め付けのせいで、ドクターの硬さが嫌というほど伝わってくる。
「ああぁ、イって、いますの♡おちんちん、動かさないで♡くださいませ♡とても、とても気持ちよくてっ……♡あはっ、あ、はああッ!はあッ、はぁッ♡」
 期待していた通り、ドクターはピストンを早めてくれた。ダメと言っても良いと言っても、きっと滅茶苦茶にしてくれると思っていた。
 ぐちゅぐちゅと音は響き続け、下半身は自身の体液で濡れ、腰が打ち付けられる度に水飛沫が舞う。
「ドクター♡気持ちいいですわっ♡おちんちん、奥まで、届いていますの♡大好きな、ドクターの、おちんちん♡きもち♡ああッ、あんっ、あっあっあっ」
 ドクターの首に手を回し、腰に足を絡め、躰同士をピッタリとくっつけあうと、幸せで、それだけでイってしまいそうになる。でもイクのなら、その逞しいもので突き上げられてイキたい。
「あッ、あッ!イキますっ、また、またッ!」
「いいよ、イって」
「————————ッッッ♡♡♡」
 気持ちいい————気持ちいい♡
 それだけしか考えられない。一人で何度もイキ続けていることとか、ドクターはどんな顔をしているだろうとか、何も考えられない。
 
 ずぽっ、と下品な音を立てながら、膣から男根が引き抜かれた。嬉しい息苦しさから解放され、少しずつ理性を取り戻せそうと思ったが、そんなことは赦されなかった。
 ドクターはスカイフレアの太ももをぺちぺちと叩きながら、四つん這いになるよう言ってきた。
 少しの休憩もなく、またあの肉棒で突かれる——より奥に届く、後ろから——
 言われた通り、素直に手と足をつく。少しでも挿入しやすいよう足を広げ、腰を持ち上げる。
「んー、エロい。ぐしょぐしょの尻尾もかわいいね」
 言いながら、ドクターは熱り勃ったペニスを膣の中へ挿入してきた。ずくん、と一気に奥までささったが、そこに優しさのようなものは感じられなかった。
 挿入した瞬間から、背後から思い切り突かれた。パンパンと尻と股間がぶつかり合う音、ぐちぐちとかき混ぜられる愛液、そして何度も何度も子宮を押し潰し、擦り続ける男根。
「————ッ♡——ぁ♡はぁッ♡」
 声も碌に出せないくらい激しく突かれ、奥に届く度に頭の中がピリピリとする。
 乱暴に尻肉を揉まれ、腰を固定され、強く腰を打ち付けられる。深い絶頂ではないが、何度もイっているような感じがする。突かれる度に、変な声が出てしまう。
「凄いよ、スカイフレア。ずっとまんこが痙攣しっぱなしだよ。後ろから激しくされるの、好きなんだ?」
 わからない、でもとにかく気持ちがいい。
 じょろろ、じょろろろ、と大きな音を立てながら、盛大に漏らしてしまった。透明でサラサラの体液は、すでにぐしょぐしょのシーツの上に放たれ、水溜りを作っていく。イキやすくなった躰に後ろからの責めは、とても耐えられるものではなかった。
「あ゛……♡あひっ……♡」
 今晩はずっと変な声を出し続けているが、自分の意思とは関係なく出ているので、どうしようもない。
「ちょっと、締め付けすぎかな……。これじゃ射精ちゃうよ」
「う゛♡あ゛♡も、もうしわけ……、ひう♡あ、あ、イク、イキますわ♡」
 膣圧を緩めようとするも、ドクターが一向に腰の振りを弱めないので、それも難しい。挙句はっきりとわかる絶頂が、スカイフレアの目の前に降り注いできた。
「あぁああ♡イッ、くぅううっ♡ドクターっ、だめ、だめ♡ああ、ううううッ」
 枕を抱え声を押し殺すが、それでもうるさく自分の耳に響いて来る。ドクターが奥を擦る度、自分のものとは思えない下品な声がとめどなく溢れる。
「凄いイキ方してるな……。俺のちんこ、そんなに気持ちいいんだ」
「ふゔっ、は、いぃ♡きも゛ぢ♡んぅぅう♡」
「ここからだとスカイフレアのお尻の穴も丸見えだよ……。突く度にひくひく動いて、イク度にぎゅううぅって締まるの。すっごいいやらしい」
 尻の肉を大きく外側へ広げながら、ドクターは愉しそうにしている。
 親指が菊紋に触れ、マッサージをするようにくにくにと動き始めた。驚いて躰が強張ったが、愛液で十分濡れているからか、つぷんと簡単に中に入ってしまった。
「やあ゛!そ、そこはッ!きたなっ……!」
「スカイフレアの躰に汚い場所なんてないよ。今度ここも犯してあげるから、愉しみにしててね」
 尻の中に、この肉棒が、入ってくる……?今挿入っている親指ですら、十分太いと、第一関節が入ってるだけなのに、十分奥まで入っていると感じるのに、膣口を広げ、一番奥の壁をこれでもかと責め立てる、この男根が……。穴を押し広げ、直腸を何度も擦るというのか。尻で感じるはずがない。だってそこは、性感帯ではないのだから——
「あ♡はッ♡」
 ブシッ
 あれだけ出したはずの潮が再び噴射された。同時に膣内が痙攣し、尻の穴も強く締まる。違う。尻を刺激されて、挿入されるところを想像して果てたわけではない。膣内を、子宮口を何度も突かれているから果てやすくなっているだけで、断じて、尻を犯されることへの期待感で果てたわけでは——

 どれくらいそうしていたか分からない。ようやく躰から男根が引き抜かれた時には、膣も尻も柔らかくなっていて、愛液と潮でベトベトになっていて、起き上がるのも辛かった。
 ドクターが口に含んだ水を口移しで飲み、ようやく頭がハッキリしたところで、ドクターがまだ吐精していないことに気付いた。
 男根は萎えることなく、まだスカイフレアの躰を欲している。
「あなた、これ……。お辛いでしょう……?わたくしの中で、たくさん射精してくださいまし……」 「ん……。嬉しいこと言ってくれるね」
 そういうとドクターは、仰向けで休んでいるスカイフレアを横向きにさせ、背中にぴったりとくっついてきた。ドクターの体温と、ドクターの心音が背中から伝わってくる。
 足を持ち上げられ、ぐずぐずになった秘部がぱっくりと口をあけた。肉体的にも精神的にも十分満足しているのだが、躰はドクターを受け入れる準備が整っているようだ。
 再び男根が挿入され、小刻みに動き始めた。ちゅぷちゅぷと小さく水の音がする。奥まで突かれているわけではないから、大きな声も出ていない。静かに入口を刺激されているだけなのに、徐々に躰が出来上がっていくのを感じる。
「あっ、ん……、はぁ……はぁ……あっ、んんっ」
 ドクターの手が躰とシーツを掻き分け、胸へと伸びてきた。ツンとした乳頭を摘み、指の腹で先端をゆっくりと撫でていく。丸みのあるたわわな果実は、ドクターの手のひらの中で幾度となく形を変えていく。
 背後から愛し合った時とは真逆の、じっくり、ゆったりとした行為は、どこか物足りなさを感じるのに、とても満ち足りた気分になる。
「キスしよ」
 後ろから囁かれ、胸がきゅっと締め付けられるような気分になる。
「ドクター……、はむ……んッ……」
 後ろを振り向くのは少し大変だったが、ドクターも身を寄せてくれた。肌がより密着したことで肉棒が少しだけ奥に入り、敏感な部分をゆっくりと擦り上げていく。
「可愛いよ、スカイフレア。おまんこ気持ちいい?」
「ぁ……、はい……、おまんこに、おちんちんが、挿入って……んッ、気持ちいい、ですわ……♡」
「ちゃんと言えて偉いね。スカイフレアがおちんちんって言うなんて、みんな思ってなかっただろうから、きっとびっくりしてるよ」
「はい……?なんの、はなしですの……」
 蕩けた脳で考えてみるが、ドクターが何を言っているのか把握出来ない。
「だって、ほら」
 ドクターは目線をそこへ移し、スカイフレアに見るよう促した。
 目線の先——濃紺の空には色白く輝く月があり、開いた窓からそよ風とともに部屋の中に光を落としている。

 あいた、まど————

「——ッッ!なッ、えッ⁉︎」
 驚いて思わずベッドから起きあがろうとしたが、ドクターはスカイフレアの躰をしっかりと抱き締め、ピストンを早めてきた。
「ん゛ッ!ん゛う゛う゛ぅぅ!」
「締め付け凄い。みんなに聞かれて、嬉しくなっちゃった?」
 違う、そんなわけない!
「んぐうッ!んんんッ!」
 懸命に声を噛み殺すが、膣だけではなく乳頭も刺激され、どうしても漏れてしまう。
「ほら、キスの続きしようね」
「うう……!んんぅぅ!」
 言われた通りに顔をドクターに向けるが、口づけとか、交わっているとか、そんなことよりも、今まで自分が何を言っていたか、何を叫んでいたかを考えることに脳が支配されている。
 今夜は晴れていて、夜風も気持ちいい。隣のあの子も、下の階の子も、窓を開けているかもしれない。大きな音もしない外だから、きっと自分の淫らな声が、響いて——
「んん⁉︎ぷはッ、どっ、ドクター!クリトリスはぁッッ!ああああッッ♡」
「ちゃんと足は広げたままにするんだよ。口塞いであげるから、声は我慢しようね」
 キスをされ、胸を揉まれ、肉芽を撫でられ、男根を挿入され、声が止まらなくて、頭の中は混乱しっぱなしで、自分がどうなっているのか何もわからなくない。
 そんな頭の中だったが、今まで感じたことがないくらい気持ちよくて、もっとしてほしいと、そう思っているのはわかる。これからも、こうして愛し合いたい——
 ぱちゅぱちゅと肌がぶつかる度に水が弾け飛ぶ。目の前のドクターから、切なく熱い息が吐き出され、釣られて自身も甘い吐息を吐く。
「ドクター、どくたぁッ!イキますっ、イキますのッ!」
「俺もイキそう……。中に出すよっ」
 亀頭が膀胱を押し上げる。気持ちいい部分が裏筋と擦れて、スカイフレアは本能のまま頂へと昇りつめた。
「ああああぁぁぁぁあッ‼︎」
 もう大きな声などどうでもいい。シーツが潮で汚れても構わない。全てを曝け出して、果てたい——
 どくっどくっ、と躰の中にドクターの子種が注がれていくのがわかる。脈打つ度に奥に進んでいくし、溢れ出てくるのもわかる。ドクターと愛し合う時はいつも中に出してもらっているが、今回は、ありえないくらい、きもちがいい————


 ◆ ◆ ◆

「起きて下さいませ」
 聞き慣れた可愛らしい声に、脳がうっすらと起き始める。腰が若干痛み、疲労感が半端ではない。
「スカイフレア……、おは、……」
 目線の先には、昨晩自分の腕の中でとろとろになっていた可愛らしい猫の姿はなかった。いつもの黒い制服を纏った細い身体、短いスカートからは黒と赤で彩られた足がスラッと伸び、赤いコートを小脇に抱えている。そしてその表情は、おそらく張り付いてしまったのだろう。『無』という言葉がぴったりだった。
「……さきほど……」
 瞬間、室内の温度が急上昇したのを感じた。窓は、開いていない。
「朝食をとりに食堂に行ったとき、ミントに会いましたわ」
「は、はい……」
「先輩思いの後輩を持ちましたわ。忠告を耳打ちしてくれましたの」
「ちゅ、忠告、ですか」
「えぇ、体温が上がりすぎて大変かもしれないけれど、窓は閉めて、アイス枕などをいくつか用意するといい、と」
 なるほど。スカイフレアの熱の上昇では焼け石に水かもしれないが、ないよりはマシかもしれない。なんせ、今欲しいのだ。
「で、でも気持ちよかったでしょ?」
「えぇ、とても。あんなに乱れてしまうのが自分でも驚きですの」
 その表情は驚いているように見えない。はぁ、とスカイフレアから大きなため息が漏れ、ベッドに腰をかけた。濡れているところはしっかり避けて。
「ともかく、昨晩は二人で盛り上がりすぎましたわね。ストッキングを履いたままも、しばらくは致しません」
「えっ」
「当然ですわ。あんな責められ方、わたくしも毎回受け止めきれなくてよ」
 スカイフレアは一切こちらを見ずに、淡々と死刑宣告をした。そうか、調子に乗りすぎたか——
「でっ、でもっ!た、たまには、昨晩のように……、だっ、抱いて下さっても……」
 顔がこちらに向くことはなかったが、どんな表情をしているか想像はついた。

 部屋はサウナみたいに熱いのだ。